札幌馬主協会の馬産地懇談会が開催
11月19日、新ひだか町のウエリントンホテルにおいて、一般社団法人札幌馬主協会(岩本允会長)主催による「馬産地懇談会」が開催された。
この懇談会は、会員の約7割が生産者という札幌馬主協会が会員親睦のためにスタートさせたもの。馬産地で開催されるということもあって、毎年多くの会員でにぎわい、今回で9回目の開催となった。今回の講演は、JRA札幌競馬場の白木正明副場長と中山晋施設整備課長による現在改築工事中の札幌競馬場について。
岩本会長は「JRA全10競馬場の中で札幌競馬場の改築が1番最後となりました。昨今の経済情勢が許す限り、1番最後なので、1番よい競馬場を作って欲しいと要請しています。馬産地は、ある意味で競馬発祥の地。将来の競馬を支える競走馬を生産し、育てているみなさんと実りある意見交換会にしたいと考えています」とあいさつ。新競馬場スタンドへの思いを熱く語った。
来賓で招かれた荒木正博日高軽種馬農業協同組合代表理事組合長は「札幌競馬場は、トレーニングセールの開催場所という意味でも大変重要な競馬場です。JRA日本中央競馬会、および札幌競馬場、同馬主協会の協力もあってスタンド改築中であっても利用させていただくことになりました。感謝申し上げます。来年度からは馬主資格の取得基準が引き下げられると聞いておりますので、さらに多くの生産者が馬主として競馬に参加できるようになると考えています」という思いを口にした。
白木副場長は「このような機会を与えていただきましたことを感謝いたします。現在、札幌競馬場は再来年のグランドオープンをめざして改築工事に入っております。今回はパドックを含むスタンド周辺、事務所エリアで工事を行っており、コースおよび厩舎地区は手をつけておりません。新スタンドは開放感のある競馬場。牧場をイメージしてもらえるような緑の多い競馬場を目指しております。また、せりが行えるようなスペースも用意させていただきますので、積極的にご利用いただくことを期待しています」と概要を説明。
その後、中山施設整備課長からはスライドや動画などを使って新スタンドを説明。
新スタンドは地上5階、地下1階。延べ床面積は41716平方メートル。開催中に使用されるスタンド棟と年間を通して使用されるパークウインズ棟に分けられ、駐車場なども整備される。
講演会終了後は立食形式の懇親会も開催され、新スタンドへの思いなどを語り合いながら会員同士の親交を深めた。