JBBAスタリオンが日米でG1制覇
JBBAスタリオンが大活躍。3日にサンタアニタパーク競馬場で行われた米国ブリーダーズカップ・レディーズクラシック(米G1、3歳以上牝馬、ダート9ハロン)をエンパイアメーカー産駒のロイヤルデルタ(牝4歳、母デルタプリンセス)が優勝。史上2頭目の連覇を成し遂げるとともに、全米チャンピオンサイアーの座をぐいっと引き寄せた。
また、その余韻冷めやらぬ11月5日夜、川崎競馬場で行われたJBCクラシック(Jpn1、3歳以上、ダート2100m)をカリズマティック産駒のワンダーアキュート(母ワンダーヘリテージ、フクダファーム生産)が優勝。父カリズマティックに初のG1タイトルを送った。
エンパイアメーカーは、2000年生まれの米国産馬。父アンブライドルド、母トゥサード、その父エルグランセニョールという血統で、現役時代はベルモントS(G1)など重賞3勝含む8戦4勝。脚部不安のために早期引退を余儀なくされたが、2004年から米国のジャドモントファームで種牡馬生活をスタートさせ、2011年シーズンからJBBA日本軽種馬協会静内種馬場で種牡馬生活を送っている。初年度産駒のカントリースターが2歳G1レースを2勝したのをはじめ、2年目産駒のパイオニアオブザナイルも2歳G1レースに優勝。同馬は、3歳時にもサンタアニタダービー(米G1・AW9F)1着、ケンタッキーダービー(米G1・ダ10F)で2着。これらを含め、残してきた産駒は5世代連続で重賞制覇など父の名を高めている。これら産駒の活躍で、米国からは幾度も買い戻しの話が来ているというが、日本でも人気沸騰。この春は236頭の繁殖牝馬に配合を行った。
カリズマティックは1996年生まれの米国産馬。父サマースコール、母バリベイブ(その父ドローン)という血統で、現役時代はケンタッキーダービー(G1)、プリークネスS(G1)などを含む17戦5勝。1999年には米国年度代表馬にも選ばれている。
2000年から米国で種牡馬となり、日本では2003年から供用開始。初年度産駒のゴウルディングズグリーンがシーグラムカップ(米G3)に勝利したほか、2年目産駒のサンキングがペンシルヴァニアダービー(米G2)に優勝している。
日本ではナンヨーヒルトップが師走Sに優勝。日本での3世代目産駒ワンダーアキュートは、これまで重賞3勝ほか、昨年のジャパンカップダート(G1)はスタートでつまずく不利がありながらも2着。東京大賞典(G1)でもハナ差の2着と健闘を続け、父カリズマティックが日本での供用10年目という節目の年に大きな仕事をやってのけた。
これら産駒の活躍に中西信吾場長は「とても嬉しい日になりました。これら産駒の活躍で、来シーズンはスタリオン全体が活気づいて欲しいと思います」と喜びを表現している。
なお、同協会では規定に従い、ワンダーアキュートの母ワンダーヘリテージの所有者に対して、希望するJBBA種牡馬1頭の無償種付権利が贈呈される。