札幌競馬場で安全祈願祭が行われる
今年の開催終了後スタンド改修工事が進められている札幌競馬場で、スタンド改築その他工事安全祈願祭が10月25日に行われた。
三吉神社神職の元、旧スタンド内で執り行われた神事には日本中央競馬会施設部長の亀井慎一氏、札幌馬主協会から岩本允会長、競馬場の設計・監理を担当するJRAファシリティーズ(株)常務取締役吉田啓二氏をはじめ、工事関係者、地元自治会など約50人が参列。平成26年の完成に向け、工事の安全を祈念した。
神事のあと行われた「直会」で谷崎潤札幌競馬場長は「昭和46年の改築以後、長年に渡り親しまれて来た旧スタンドと同じように、札幌の地に溶け込み、地元の方も気軽に遊びに来れるような場所にしたい。北海道の気候風土を考慮した良い競馬場になると思う。新たな競馬ファン獲得に繋がることを期待したい」と挨拶した。
乾杯の音頭を取った札幌馬主協会の岩本允氏は「他場の改築が進むなか、札幌競馬場が一番最後の改築となってしまったが、このような情勢の中で実現できたのは大変喜ばしいこと。待ちに待った今回の改築をスタートとしてファンに喜ばれる、楽しんでもらえる競馬場にしていきたい」と満面の笑みを浮かべていた。
新スタンドは地下1階、地上5階立て。函館競馬場と同様、地面と同じ高さから馬を見ることができる「ダッグアウトパドック」、地下馬道を廃止してパドックから本馬場へ向かう馬たちを間近で応援できる「はなみち」が新設される。年間を通して使用するパークウインズ棟と開催時に使用するスタンド棟が明確に区別され、パークウインズ棟には馬のせり市も開催可能な大空間を備え、平屋建ての屋上部分をテラス席として開放。スタンド棟もこれまでの改築工事を参考に、使い勝手の良さを重視したバリアフリーな広々空間を実現している。他、駐車場や内馬場の公園も充実させる予定で、再来年のグランドオープンが今から待ち遠しい。