ブリーダーズゴールドカップはシビルウォーが連覇
8月16日、門別競馬場では夏を飾る大一番、第24回ブリーダーズゴールドカップ(Jpn2)が行われた。距離はダ2000m。
出走メンバーは道営エイシンブイダンスが直前に取り消し、JRA馬5頭に浦和のトーセンスターンをまじえた6頭という異例の少頭数戦となったが、人馬ともハイレベルの好カードとなった。1番人気は今年のフェブラリーS(G1)を制したテスタマッタで、今年ダービージョッキーとなった岩田康誠騎手が騎乗。2番人気は昨年の覇者シビルウォーで、こちらはダービージョッキー内田博幸騎手が初コンビを組む。次いで、「ドバイデューティフリー シャーガーカップ」で世界選抜チームを優勝に導いたばかりの武豊騎手が手綱を取るメイショウタメトモや、ダイシンオレンジ、ピイラニハイウェイがダート重賞馬らしいパワフルな馬体で登場した。
レースはダッシュを利かせてメイショウタメトモが逃げるも、1周目のゴール板あたりでテスタマッタがたまらずハナに立ち、序盤から駆け引きに場内が沸く。抑えきれない手応えのテスタマッタを先頭に、メイショウタメトモ、ピイラニハイウェイが続き、シビルウォーが4番手。その後ダイシンオレンジまでが5、6馬身圏内で、トーセンスターンがやや遅れをとって向正面を進む。3コーナーにかけてペースは上がり、テスタマッタ目掛けてメイショウタメトモ、シビルウォーが差をつめにかかり、この3頭が他馬を引き離して直線を迎える。互いに馬体を近づけて、火花を散らすような直線勝負は白いシャドーロール、シビルウォーに軍配。直線半ばからは独走態勢に入り、舌を出しながらも圧勝のゴールを果たした。G1馬の意地を見せたテスタマッタは2着を守り、メイショウタメトモが差のない3着に入った。勝ち時計は2分2秒7(重馬場)。2、1、3番人気の決着で、3連単配当は440円という堅い決着となった。
最終レースのパドックがありながらも、表彰式のウイナーズサークルには大勢のファンが残り、人だかりができた。「道中はスムーズに折り合ってくれました。3コーナーを過ぎて外に持ち出してからは、すごく良い反応を見せてくれて、早めに先頭に進出することが出来たのが良かった。最後まで鋭く伸びてくれましたし、頑張ってくれましたね。こうしてレースに勝った時も負けた時も、競馬ファンの皆さんには本当に感謝しています。いつもありがとうございます。これからも応援宜しくお願いします。」と、ファンに感謝を伝えた内田博幸騎手に、大きな拍手が送られていた。
シビルウォーは千歳の社台ファーム生産。この勝利で重賞勝利数を「4」とし、ウォーエンブレムの産駒としては最も賞金を稼いでいる。同牧場調教主任の斎藤孝さんは、「優勝できて嬉しいです。重賞連覇は難しいことですし、G1馬相手に強いレースをしてくれたと思います。門別競馬場の馬場、コースも合っているのでしょう。7歳馬ですがまだやんちゃなぐらいで、馬は若々しいですよ。この調子で今後も活躍して欲しいです。」と、喜びを語っていた。