八戸市場が開催
青森県軽種馬生産農業協同組合が主催する「八戸市場」が7月31日、青森県三戸郡の八戸家畜市場で開催された。名簿掲載は70頭だったが、3頭が欠場し、67頭(牡40頭、牝27頭)での市場開催となった。
午前9時30分から始まった展示は5班に分けられて比較展示、常歩供覧、速歩供覧と進行。生産者らは快晴の空の下、磨き上げられた自慢の1歳馬を購買者にアピールした。
結果、32頭(牡22、牝10)を売却。売却率は47.76%、売上総額7,339万5,000円(税込)、平均価格229万3,593円(税込)。売却率は5.6ポイント、総売上も上昇したものの平均価格はダウンいう結果となった。
最高価格となったのはNo.53「セイカシリアスの2011」(牡、父チーフベアハート)。近親には名種牡馬のサンデーサイレンスや中山記念(G2)勝ちのトーセンクラウンがいる血統。300万円のコールからスタートしたせりは、せり幅を変えながら順調にせりあがり、あっという間に400万円を突破。500万円を超えても勢いは鈍らず、570万円のコールのあと一気に600万円の声がかかると市場が沈黙。北海道のディアレストクラブが630万円(税込)で競り合いを制した。
これに続いたのはNo.25「モンテチェリーの2011」(牡、父ダンスインザダーク)。こちらは母の半兄姉にダイワルベール(6勝、春望S、サンライズS)ダイワキャンディ(4勝,立夏S)がいる血統。栗本博晴さんが567万円で落札した。
3番目の高額馬は半兄にマイネルヘンリー(ゆりかもめ賞)がいるNo.64「エンプレスマティルダの2011」(牡、父オレハマッテルゼ)。535万5,000円で岡浩二さんが落札。上位3頭はタイヘイ牧場生産馬で占められた。
一方、牝馬の最高価格となったのはNo.51「プリサちゃん」(父プリサイスエンド)半兄に荒尾競馬で活躍したフジヤマロバリーがいる血統。300万円からスタートしたせりはひと声ごとにやや時間をかけながら進行。最終的には阿部東亜子さんが346万5,000円で落札した。この馬は新ひだか町の田中春美さんの生産馬だ。
セール終了後、山内正孝組合長は「たくさんの方に足を運んでいただき、多くの購買をいただきましたが、平均価格を大きく下げてしまう結果になったのは残念でした。この市場は取引頭数と比較すると活躍馬が多いと自負していますが、そのことが購買価格につながらなかったことはとても残念です」と悔しそうに一日を振り返った。