馬産地ニュース

浦河町で「うらかわ馬フェスタ2012」開催

  • 2012年07月30日
  • シンザングラプリを制したコートユーフォリア
    シンザングラプリを制したコートユーフォリア
  • 日高育成牧場見学バスツアーに大勢の参加者が集まった
    日高育成牧場見学バスツアーに大勢の参加者が集まった
  • 人力繋駕レースで奮闘したBTC研修生の皆さん
    人力繋駕レースで奮闘したBTC研修生の皆さん
  • サラブレッド馬上結婚式
    サラブレッド馬上結婚式
  • 会場となったJRA日高育成牧場施設内特設会場
    会場となったJRA日高育成牧場施設内特設会場

 浦河町では7月28日、29日の2日間、「うらかわ馬フェスタ2012」が行われた。

 今年も会場をJRA日高育成牧場施設内に設置し、「第27回シンザンフェスティバル」と「第46回浦河競馬祭」の2本立てのプログラムが組まれた。

 フェスの始まりは28日午後6時。浦河町・池田拓町長、日高振興局・沓澤敏振興局長、JRA京都競馬場・星勝寿場長、JRA日高育成牧場・高松勝憲場長、ひだか東農業協同組合・谷川利昭代表理事組合長、北海道議会・金岩武吉議員、藤沢澄雄議員、浦河町議会・金山勇夫議長、浦河観光協会・奥田宗夫会長、日高報知新聞社・榎本淳一社長が来賓としてオープニングセレモニーに出席した。この日はミスシンザン(池上妙子さん、畑田紫緒里さん)の表彰、サラブレッド馬上結婚式、競馬グッズオークションが行われ、オーロラビジョンでは平成23年の浦河産馬による重賞勝利映像が流れた。会場内には長板とビール箱で多数の席が用意されており、来場者はそこで自由に食事ができる。地元や札幌からの10店の出店があり、ジンギスカン、焼きそば、クレープ、スープカレー等が並んだ。夜の時間帯は涼しく、来場者はビールを飲みながら陽気にイベントを楽しんでいた。

 29日は朝から晴天で、北海道らしからぬ強い日差しで暑さをもたらした。会場内は前日に引き続き露店が囲い、気温上昇に伴ってかき氷、ソフトクリーム、冷たい飲料が飛ぶように売れた。ステージではシンガーソング芸人AMEMIYAさんによるJRAトークライブをはじめ、キャラクターショー、もちまき大会等が行われ、家族連れを中心に多くの来場があった。

 “うまフェスタ”と銘打つだけあって、馬にまつわるプログラムも盛りだくさん。会場内では装蹄師による蹄鉄打ち実演や、帯広競馬場からばん馬「リッキー」が出張し、その大きな背中へ来場者を誘った。JRA日高育成牧場による日高育成牧場見学バスツアーも行われ、参加者は全長1,000mの屋内直線馬場等を見学した。参加した40代の男性は、「施設は想像以上に広く、驚きました。中でも一面緑が広がるグラス馬場が印象的です。今回初めて見学できたことで、調教のイメージが沸きました。」と、感想を語っていた。

 ステージのある会場から歩いて行ける距離にあるダート1600m馬場では“浦河競馬”が熱を帯び、サラブレッドやポニーが全速力で駆け抜けた。騎乗者は主に地元牧場スタッフや乗馬少年団の学生・生徒で、出走馬には引退した乗用馬等が起用され、一部レースでは勝ち馬当てクイズが行われた。今年は12レース組まれ、メインレースのシンザングランプリ(ダ2500m)ではBTC育成調教技術者養成研修・教育係の山本真維さんが騎乗するコートユーフォリア(セン8歳)が快勝。研修生たちと笑顔で口取りに収まった。コートユーフォリアは浦河町の昭和牧場生産馬で、現役時代はJRAで3勝し、菊花賞(Jpn1)にも出走歴がある。現在はBTC育成調教技術者養成研修・教育用馬として活躍しており、1日復帰したこの日、久しぶりの勝利で観客を盛り上げた。

 その他、アンダルシアン、ミニチュアポニー等によるJRAホースショーでは、馬とは思えないような曲芸の数々に会場から拍手喝采。無料体験乗馬、ポニー馬車体験コーナーでは列が絶えず、馬とのふれ合いに重きを置くこのフェスの魅力が、来場者の心を掴んでいた。

 この夏、浦河町ではもう一つ馬にまつわる行事がある。8月26日~27日に浦河町乗馬公園で行われる第3回「サンクスホースデイズ」。こちらは角居勝彦調教師やJRA騎手が来場予定。騎乗レッスン講座やホースショー、トークショー、オリンピック選手と菊花賞馬デルタブルースのコンビによる模範演技等が予定されている。