馬産地ニュース

シンザンの墓碑が完成

  • 2012年07月23日
  • 墓碑は関係者の手によって設置された
    墓碑は関係者の手によって設置された
  • 功績を称えられて製作された像。一般参拝はこちらでお願いしている
    功績を称えられて製作された像。一般参拝はこちらでお願いしている
  • 牧場内には名馬の墓碑が並べられている
    牧場内には名馬の墓碑が並べられている

 クラシック三冠と天皇賞(秋)、有馬記念に勝って「5冠馬」と称されたシンザンの17回忌にあたる7月13日、同馬の法要が営まれるとともに新設された墓碑が関係者らにお披露目された。

 新設された墓碑は石板や木材などすべて橋元オーナーが名古屋から搬入し、関係者の手で完成させた。17回忌法要には、オーナーであるシンザンクラブの橋元代表や関係者、谷川牧場スタッフらが参列。同馬も冥福を祈った。

 シンザンは、父ヒンドスタン、母ハヤノボリ(母の父ハヤタケ)という血統。1961年4月2日、北海道浦河町の松橋吉松牧場で生まれ、橋元幸吉氏の所有馬として武田文吾厩舎からデビューした。現役時代は通算19戦15勝2着4回。「ナタの切れ味」といわれた末脚と勝負強さを武器に活躍し、戦後初のクラシック三冠馬となったほか、天皇賞(秋)、有馬記念を制して「5冠馬」といわれた。1964年年度代表馬、最優秀4歳牡馬、65年年度代表馬、最優秀古牡馬。

 現役引退が発表され、東京競馬場、そして京都競馬場での引退式を終えたシンザンは、1966年から谷川牧場で種牡馬入り。1985年の2冠馬ミホシンザン、81年の菊花賞馬ミナガワマンナを筆頭に、重賞5勝のグレートタイタンやキャプテンナムラ(阪神大賞典、鳴尾記念、菊花賞2着)シルバーランド(マイラーズC、愛知杯2回、CBC賞、京阪杯)ハシコトブキ(京都記念(秋)、朝日チャレンジC、愛知杯)シンザンミサキ(鳴尾記念、愛知杯、天皇賞(春)3着)ロイヤルシンザン(安田記念)スガノホマレ(日本短波賞、CBC賞、東京新聞杯、京王杯オータムH)などの重賞勝馬を送り出して、父の名をさらに高めている。

 谷川貴英代表は完成した墓碑を前に「今も多くの方に愛されて幸せな馬だったと思っています。改めて、冥福を祈りたいと思います」と静かに心境を語った。