馬産地ニュース

赤レンガ記念はカネマサゴールドが競り勝つ

  • 2012年07月13日
  • 初重賞制覇を飾ったカネマサゴールド
    初重賞制覇を飾ったカネマサゴールド
  • サクラサクラサクラとの叩き合いを制した
    サクラサクラサクラとの叩き合いを制した
  • 前走から6kg増の504kgで出走
    前走から6kg増の504kgで出走
  • 喜びの口取り
    喜びの口取り
  • 優勝馬関係者の皆さん
    優勝馬関係者の皆さん

 門別競馬場ではブリーダーズゴールドカップ(Jpn2)に向けての前哨戦、楽天競馬杯第49回赤レンガ記念(H2)[キンシャサノキセキ賞]が行われた。距離はダート1800m。

 今年のメンバーは9頭とやや寂しくなったが、5歳~9歳の古豪が顔を揃えた。中でもJRA準オープン勝ち馬で、ジャパンカップダート(G1)にも出走歴があるエイシンダッシュが注目を集め、同じくJRAから移籍したジョーモルデュー(コスモバルク記念優勝馬)と1、2番人気を分けた。他にも道営記念馬コパノカチドキ、戸塚記念馬ハーミアといった実績馬や、前2走連対中のダイワルビア、サクラサクラサクラ、カネマサゴールドら好調馬も上位圏内と目された。午前中から降る雨で馬場状態は不良。脚抜きは良く、高速決着が予想された。

 レースはサクラサクラサクラが逃げ、ハーミアが先行し、牝馬2頭が引っ張る展開。カネマサゴールド、ダイワルビアが好位につけ、ジョーモルデューも先行集団を射程圏に入れる5番手、これを見るようにエイシンダッシュが追走する。淀みない流れで勝負所を迎えると、快調に逃げるサクラサクラサクラは余裕があり、カネマサゴールドも手応え良く進出。一方、人気のエイシンダッシュ、ジョーモルデューは鞍上の手が激しく動いて直線へ。吉田稔騎手の左ムチが唸ってサクラサクラサクラが差を広げにかかったが、残り200mでカネマサゴールドが捉えにかかり、ともに3番手以下を突き放す。最後は初タイトルを目指す2頭の壮絶な叩き合いとなったが、カネマサゴールドがクビ差交わして栄冠を射止めた。勝ち時計は1分52秒4。見事な二枚腰で応戦したサクラサクラサクラが2着敢闘。以下、ジョーモルデュー、エイシンダッシュと人気馬が掲示板を埋めた。

 騎乗した五十嵐冬樹騎手は表彰式のインタビューで、「早めに抜けると良くないと聞いていたので、そのことを意識して騎乗しました。追い出してからはよく反応してくれましたね。乗り味は良いし、折り合いもついて、全てうまくいきました。相手なりに走る馬ですし、これからも楽しみです。」と、振り返った。五十嵐騎手と管理する堂山芳則調教師はともに同重賞2勝目。五十嵐騎手は今週末行われる函館2歳S(G3)にシーギリヤガールとの挑戦が決まり、弾みをつける重賞制覇となった。

 カネマサゴールドは新ひだか町三石の中村和夫氏の生産馬。母プリンセスリーベはJRAで4勝した活躍馬で、繁殖牝馬としてはこれまで重賞2勝のナリタセンチュリー、JRAで3勝のリキサンピュアティを送り出している。牝系からは秋華賞(Jpn1)優勝馬ブラックエンブレム、秋華賞(G1)3着馬ニシノナースコールが出ており、ブラックタイプは優秀。今年2歳となるカネマサゴールドの全弟は、昨年のHBAサマーセールにおいて378万円で取引されている。