馬産地ニュース

ノーザンホースパークで北海道春季馬術大会

  • 2012年06月20日
  • ジャンピング競技に出場したベンチャーナイン
    ジャンピング競技に出場したベンチャーナイン
  • スタミナとパワーが長所
    スタミナとパワーが長所
  • ドレッサージュ競技に出場したマチカネキララ
    ドレッサージュ競技に出場したマチカネキララ
  • 北海道静内農業高校生産馬のユメロマン
    北海道静内農業高校生産馬のユメロマン
  • ウイニングランで喜びを伝える選手
    ウイニングランで喜びを伝える選手

 6月15日~17日の3日間、苫小牧市のノーザンホースパークで第47回北海道春季馬術大会(北海道乗馬連盟主催)が行われた。

 今大会ではジャンピングが24競技、ドレッサージュ競技が19競技組まれ、大会を主催する北海道乗馬連盟の吉田勝己会長は開催にあたり、「来月からは、ロンドンオリンピックが開催されますが、北海道乗馬連盟からも将来のオリンピック選手を輩出できるよう、本競技会がジュニアの育成や指導者の養成の良い機会となります事を心より願っております。」と、挨拶の言葉を述べた。

 参加者は北海道内乗馬クラブ会員、軽種馬育成牧場に勤める社会人のほか、部活動やスポーツ少年団で技術研さんに努める10~20代学生・生徒も数多く参加しており、将来、馬術のひのき舞台を目指す少年少女がキャリアを積む場として汗を流した。

 華麗なジャンプやステップを踏む馬の中にはG1馬の姿もあり、ノーザンホースパークでの大会ではすっかりおなじみとなった菊花賞馬デルタブルースや、大会デビューしたばかりの天皇賞馬アドマイヤジュピタが登場した。デルタブルースは「ジャンピング第1競技・標準小障害A」で第2位、アドマイヤジュピタは「ドレッサージュ第1競技・第3課目B」で第2位に入り、充実の転身ぶりをアピールした。

 重賞馬ではないものの、オープンクラスで好走した馬の奮闘にも触れてみたい。2006年の札幌記念(G2)3着馬マチカネキララは「ドレッサージュ第7競技・セントジョージ賞典」で起用され、優雅な脚捌きを披露した。「だいぶ気持ちの面がしっかりしてきて、乗用馬らしくなってきました。着実に上達していますよ。」と、騎乗者の百瀬利宏さん(モモセライディングファーム)。かつてはG1馬アドマイヤムーンと僅差の競馬をした実力馬で、父サンデーサイレンス、母が重賞馬ケイウーマンという良血らしく、今も品のある馬体を維持している。

 ダービートライアル・プリンシパルS優勝馬ベンチャーナインは最近、大会デビューした一頭。今大会ではジャンピング競技で複数回登場した。コンビを組んだ一人である宮永美寿津さん(ノーザンホースパーク)は、「競走馬時代は日本ダービーに出走したほどの馬とあって、パワーとスタミナに優れていますね。今年3月から本格的に訓練を始めて、乗用馬としての自覚が芽生えてきました。これからもっと活躍できる馬だと思います。」と、期待を込めていた。

 ノーザンホースパークを会場とした馬術大会は来月16日に第67回国体少年団体北海道ブロック大会、7月27~29日に第67回国民体育大会・北海道ブロック大会兼第59回北海道体育大会が行われる。