高橋はるみ北海道知事が門別競馬場を視察
6月15日、高橋はるみ北海道知事が日高町の門別競馬場を訪れ、新たに建設された屋内調教用坂路施設やゲストルームなどを視察した。
屋内調教用坂路施設は今年3月23日に完成し、5月14日から供用を開始している。総工費の2/3は国の馬産地再活性化緊急対策事業を活用、残りの1/3は北海道が負担して建設された。全長は900m。勾配は0.0%~5.5%で高低差21m、走路幅7m。走路には北海道産カラマツのウッドチップが敷き詰められている。
供用開始から6月15日までの29日間で、門別競馬場にいる在厩馬857頭の約7割に当たる566頭が利用し、延べ利用頭数は4724頭で、当初計画を大きく上回っている。外部からの利用は5月18日から開始。現在のところ2件、5頭の利用にとどまっているが、育成馬の調教が本格化する秋以降、利用頭数は増えると見られている。
高橋知事は門別競馬場へは何度も訪問しているが、坂路施設の視察は今回が初めて。井村勝昭北海道軽種馬振興公社専務理事から施設概要の説明を受けると、観覧室から坂路調教の様子を見学した。この日は外部から育成馬が3頭利用。双眼鏡で覗き込み、人馬が息を切らして終点にたどり着くのを見届けると「お疲れ様!頑張ってください」と拍手で激励した。
その後、ゲストルームへ移動。バルコニーからのコースの景色、室内の様子を確認した。
視察を終えた高橋知事は「地元からの要望が強かった施設が実現したので嬉しく思う。一度、拝見したかったが今日実現できて良かった。強い馬づくりというものを、馬産地、競馬場としてしっかりやっていく中で、とりわけ冬場の調教の改善や出走頭数を増やすこと、馬産地日高の活性化、門別競馬場の活性化など色々な効果を期待しているので、良い形でスタートが切れたと嬉しく思います。実際に一生懸命に走る姿を見ましたが、心肺を強くする効果があるようなので、文字通り、強い馬づくりに貢献できるのではと思います。ここで育った馬が中央競馬などで大活躍するというルートも期待できます。施設では道産材を使用したり、自然光を取り入れた省エネと同時に環境を良くする工夫もされています。この坂路を最大限活用しながら、ホッカイドウ競馬も今年、良い成果を出せればと思います」と感想を述べていた。