馬産地ニュース

北海道スプリントカップ(Jpn3)はセレスハントが快勝

  • 2012年06月15日
  • 優勝したセレスハント
    優勝したセレスハント
  • ガッツポーズを見せる岩田騎手
    ガッツポーズを見せる岩田騎手
  • 引きしまった筋肉が目を引く
    引きしまった筋肉が目を引く
  • 喜びの口取り
    喜びの口取り
  • 優勝馬関係者の皆さん
    優勝馬関係者の皆さん

 毎年快速馬が揃うホッカイドウ競馬の交流重賞、第16回北海道スプリントカップ(Jpn3)が6月14日、門別競馬場で行われた。

 今年のメンバーはJRAから4頭、ホッカイドウ競馬から5頭、他地区(大井、金沢、高知、佐賀)から4頭の13頭。実績ある地方馬が揃ったもののJRA勢もハイレベルで、2010年のJBCスプリント(Jpn1)の覇者サマーウインドをはじめ、2011年の東京スプリント(Jpn3)を制したセレスハント、ダート重賞競走で好走歴があるタイセイレジェンド、トウショウカズンのJRA4頭が1~4番人気を占めた。

 レース前半はサマーウインドが軽快な逃げを打ち、タイセイレジェンド、トウショウカズン、セレスハントは先行グループの後ろを追走。勝負所4コーナーで内に進路を変える馬が一頭、岩田康誠騎手の豪快なアクションがビジョンに映って直線へ。サマーウインドが二枚腰で逃げ込みを図ったが、外から巧みに最内にもぐりこんだセレスハントが一気に差を詰め、残り200mでサマーウインドに並ぶ。そのまま脚色良くセレスハントが突き抜け、最後は2 1/2馬身差をつけてゴール。勝利を確信した鞍上の岩田康誠騎手は左手を力強く上げた。外から伸びたタイセイレジェンドが2着に入り、1番人気に推されたトウショウカズンは3着。逃げたサマーウインドは4着に粘り、プリティゴールドが地方馬最先着となる5着を確保した。勝ち時計は1分11秒6(良馬場)。

 騎乗した岩田騎手はレース後、何度も馬上で両手を広げ、セレスハントの強さをアピール。ダービージョッキーの手綱捌きはファンを魅了した。表彰式では、「能力のある馬ですし、自信を持ってレースに臨みました。道中もリズム良く運べましたし、3~4コーナーでは無理せず温存することができ、最後までしっかり伸びてくれました。」と、振り返った。管理する松永幹夫調教師は同レース初制覇で、騎手時代の2003年にレギュラーメンバーとのコンビで同レースに出走している。

 セレスハントの生産はえりも町のエクセルマネジメント。当日は瀬瀬場長が応援に駆けつけていた。表彰式後にお話を伺うと、「毎年勝ってくれる馬で、本当に丈夫に走ってくれています。牧場時代は大人しく、手のかからない馬でした。これからも息長い活躍を願っています。」と、喜びをかみしめていた。

 今年7歳となるセレスハントは父がコロナドズクエスト、母エリモシンフォニーという血統。母はカナダ産馬で、半弟にワールドワイド(天王山Sなど6勝)、甥にエリモエクスパイア(天皇賞(春)(G1)2着)がいる。1歳時にセレクトセールに上場され、1,942万5,000円で取引された。日本産のコロナドズクエスト産駒としては出世頭で、今回の勝利で獲得賞金は2億5,000万円を突破。2歳から7歳まで毎年勝ち星を挙げている馬で、3つ目の重賞制覇で改めて持ち味のタフさ、古豪健在を示した。