全国各地のダービーが終了し、いよいよJRA北海道シリーズが函館競馬場で開幕。夏競馬の到来を告げている。 

　今年は札幌競馬場改修工事のため、北海道シリーズの開催は例年より少なく、函館開催が6月9日から7月15日の12日間、札幌開催が7月21日から9月2日の14日間となっている。

　函館競馬開幕日は肌寒かったものの4,604人、2日目は6,535人の来場があり、G1ジョッキーの藤田伸二、四位洋文、池添謙一、秋山真一郎、勝浦正樹、上村洋行、古川吉洋らが参戦。2歳新馬戦2つを含め白熱したレースが展開された。

　今年の函館開催は「いきなりスパート！6WEEKS！」をテーマとし、重賞3競走をはじめ、1回開催から毎週様々なイベントを用意している。2週目となる6月16日、17日は風の広場で「足湯温泉『うまの湯』営業中」と題し、函館競馬場にある馬の温泉と同じ湯の川温泉を使用した足湯が登場する。世界的にも稀有な馬の温泉療養施設がある函館競馬場ならではの試みで、幾多の馬たちを癒している温泉を味わえる。同週にはジョッキーとの記念撮影会や、お笑い芸人「Hi-Hi」、「どきどきキャンプ」によるトークショーも組まれ、レース以外の場面でも随所にファンを楽しませていく。

　2回函館開催では毎年のように函館競馬場でお披露目をしているメジロライアンが来場予定で(7月14日)、ほかにも子供に人気のキャラクターショー、安田美沙子さんのトークショー(7月15日)などが企画されている。なお、函館記念(G3)をメインレースとする最終日(7月15日)は「フリーパスの日」となり、入場無料で先着3,000名に記念グッズがプレゼントされる。

　各週のイベント以外にも、パドックとコースをつなぐ「はなみち」や馬たちの足下を間近で観察できる「ダッグアウトパドック」、「ラッキーピエロ」や「ハセガワストア」といった函館グルメの定番が並ぶキッチンカー・テントなど、函館競馬場には見どころ・食べどころが盛り沢山。誘導馬にも有名馬がおり、函館記念(G3)3連覇を飾ったエリモハリアー、キーンランドカップ(Jpn3)をコースレコードで快勝したタニノマティーニが起用されている。着用ゼッケンに馬名表記があるので発見できるが、気迫あふれる走りを見せた現役時代とは違った雰囲気で、大勢の観客やイレ込む競走馬を見ながら、堂々と落ち着き払った姿はいかにも誘導馬。その転身ぶりにも是非ご注目いただきたい。