馬産地ニュース

ノーザンホースパークで北海道新緑馬術大会

  • 2012年05月23日
  • アドマイヤジュピタ
    アドマイヤジュピタ
  • ドレッサージュの競技で優勝した
    ドレッサージュの競技で優勝した
  • ジャンピングの競技に出場したディラクエ(2007年NARサラブレッド2歳最優秀馬)
    ジャンピングの競技に出場したディラクエ(2007年NARサラブレッド2歳最優秀馬)
  • 大会の様子
    大会の様子
  • 表彰式
    表彰式

 北海道苫小牧市にあるノーザンホースパークでは今年初の馬術大会、第26回北海道新緑馬術大会(主催・北海道乗馬連盟)が開催された。

 日程は5月18日からの3日間で、期間中は好天に恵まれた。プログラムはドレッサージュ(馬場馬術)が14競技、ジャンピング(障害飛越)が21競技に及び、北海道内の高校・大学の馬術部生徒・学生、乗馬クラブの会員、生産・育成牧場スタッフらがエントリーした。

 雪解けからまもない5月の大会は屋外馬場での練習時間が少ない状況ながら、7月から始まる国民体育大会に向けての足慣らしとして多数の選手が勢ぞろい。一部競技では20人以上が争い、選手たちは各地からのライバルに刺激を受けている様子だった。

 ジャンピング、ドレッサージュとも人馬は入念な準備運動を経て本番へと挑む。競技時間自体は数分だが、細かなアクション一つで馬の動きは変わるので、会場内は緊張感に包まれる。一方で、文字通り新緑に色づいた会場内での華麗なジャンプやステップは、競馬場・牧場とはひと味違った美しさにもあふれる。ふと足をとめて大会を眺める観光客も多く、好内容の選手にはギャラリーから拍手が送られ、選手は一様に騎乗馬の首筋をポン、ポンと叩いて愛撫した。

 今大会でも重賞馬が乗用馬として登場し、“1着”ならぬ“1位”を目指して奮闘していた。2008年春の天皇賞馬、アドマイヤジュピタは種牡馬から乗用馬になり、今回が大会デビュー。出場したドレッサージュ競技では幸先良く優勝を決め、鮮やかな転身を遂げている。コンビを組んだ米田みさとさんは、「まだ競走馬としての感覚が残っていて、走っている馬を見ると走りだそうとしますが、だいぶ落ち着きが出てきました。G1馬とあって、乗っていてもかなりのパワーを感じますね。乗用馬としてはまだ若く、これからどんどん上達していくと思います。将来はドレッサージュで活躍できる馬にしたいです。」と、意気込んでいる。今後もホームとするノーザンホースパークの馬術大会に出場予定とのことで、ファンの方は是非ご覧いただきたい。

 ノーザンホースパークでは次回の大会として、6月15日~17日に第47回北海道春季馬術大会が開催される。