エトワール賞はプリティゴールドが連覇
北海道スプリントカップ(Jpn3)へ向けての前哨戦、第12回エトワール賞(H3)[ベーカバド賞]が5月17日、門別競馬場で行われた。
ダート1200m戦に12頭が参戦。昨年の覇者プリティゴールド、今年のホッカイドウ競馬3歳クラシック・北斗盃(H2)を制し、2冠目・北海優駿(H1)ではなく短距離路線に矛先を向けてきたロクイチスマイル、ホッカイドウ競馬シーズンオフ中に南関東で好成績を残したアベニンプラナスといった快速牝馬が人気を集めていた。
レースはグレンチェックが逃げ、クイックスター、アグネスポライトが先行。ロクイチスマイル、プリティゴールドは先行集団を見る形で、短距離戦ながら馬群は固まって3、4コーナーへ。混戦状態のまま直線に入ったが残り200mでアグネスポライトが先頭に立ち、それを目がけてロクイチスマイル、プリティゴールドが襲いかかって最後は3頭の争い。斤量51kgを生かしたロクイチスマイルが伸びるも、昨年覇者のプライドの成せる業か、プリティゴールドがそれを上回る脚でゴール。ロクイチスマイルは古馬撃破にあと一歩及ばずの2着に敗れ、JRAより移籍後初戦のアグネスポライトが、前走から+20kgながら3着に踏んばった。勝ち時計は1分13秒4(やや重)。
優勝した五十嵐冬樹騎手は表彰式のインタビューで、「馬が強く、馬の力に助けられましたね。道中手応えはあったのですが、直線に入って止まりかけた時に、周りから馬が来てくれてグッとハミを噛んでくれました。相性の良いレースですし、来年も勝ちたいですね。」と、喜びの表情で話した。重賞制覇は一昨年以来で、エトワール賞は通算5勝目と抜群の成績を収めている。
プリティゴールドは父Fusaichi Pegasus、母Pilgrim、母の父Danehillという血統の豪州産馬で、育成はむかわ町のグローバル。JRAでは1000万クラスまで勝ち進んだが、その後苦戦が続き、障害未勝利戦にも出走歴がある。昨春からホッカイドウ競馬に移籍し、これで重賞は2つ目で、前走のコスモバルク記念(H2)でも中距離戦ながら見せ場十分の競馬をしていた。五十嵐冬樹騎手とはこれで3戦2勝3着1回と息もぴったりで、今後もこのコンビは手ごわい存在となりそうだ。