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コスモバルク記念はジョーモルデューが大外一気

  • 2012年05月07日
  • 笑顔で引きあげてくる服部騎手
    笑顔で引きあげてくる服部騎手
  • 前走から+8kgの馬体重で出走した
    前走から+8kgの馬体重で出走した
  • 喜びの口取り
    喜びの口取り
  • レースは水の浮く不良馬場で行われた
    レースは水の浮く不良馬場で行われた
  • 優勝馬関係者の皆さん
    優勝馬関係者の皆さん

 5月4日、門別競馬場では第2回コスモバルク記念(H2)[コンデュイット賞]が行われた。距離はダート1800m。

 今年は岩手から遠征のガッテンモントレーを含めた12頭が参戦。前日からの断続的な雨により馬場状態は不良、水の浮く田んぼのようなコンディションで行われた。

 並いる牡馬を押しのけ昨年の道営記念(H1)優勝馬ショウリダバンザイが1番人気。続いて、地元重賞2勝のリフレックス、昨年の覇者クラキンコ、JRA準オープンクラスから転入してきたジョーモルデューらが高い支持を得た。

 レースは短距離重賞馬のプリティゴールドが軽快に逃げ、クラキンコ、ガッテンモントレーら牝馬が先団を形成。ダブルオーセブン、リフレックスが好位、後方にショウリダバンザイ、ジョーモルデューは位置した。3コーナーから各ジョッキーの手が動くが、道悪馬場の影響か追い上げに苦しみながら直線を向く。

 一旦は逃げるプリティゴールドが突き放しにかかるも、中団のインで我慢していたプロフェッショナルがみるみる差を詰めて先頭へ。ゴーサインが出たクラキンコはやや伸びあぐね、プロフェッショナルがリードを広げる。待ったをかけたのは後ろにいたショウリダバンザイ、ゲイルバニヤン、ジョーモルデュー。一気の強襲で4頭による大接戦のゴールとなったが、最後は大外ジョーモルデューがまとめて交わし切った。勝ち時計は1分52秒8(不良)。2着には半馬身差でショウリダバンザイが意地を見せ、3着には移籍初戦の新顔プロフェッショナルが入った。

 優勝した服部茂史騎手は先日の北斗盃(H2)に続いての重賞勝ち。表彰式では、「力がある馬なので、最後伸びてくれるとわかっていました。調子も良かったですしね。最後に手前を変えた時に走る気になってくれました。これからも期待に応えられるように頑張っていきます。」と、会心の笑み。管理する田中淳司調教師も北斗盃(H2)に続いての2週連続重賞制覇となり、今回は3着馬プロフェッショナルと共に存在感をアピールした。

 ジョーモルデューの生産は新ひだか町静内の田中裕之氏。トニービン肌の母ジョーセクレタリーはJRAで現役時代5勝。半弟に中山金杯(G3)含む重賞3勝のジョービッグバンがいる。繁殖牝馬としてはこれまで10頭の仔を生んでおり、6番仔ジョーメテオがJRAで現4勝、7番仔マイネルラピドがJRAで現2勝をマークしている。

 移籍初戦で好発進を決めたジョーモルデュー。前有利の馬場にも関わらず、ほぼ最後方から豪快に抜き去ったパフォーマンスは、ホッカイドウ競馬ファンに鮮烈な印象を与えた。長い直線が魅力の門別競馬場はこの馬にとって新天地となるかもしれない。