JRA育成馬展示会が行われる
4月9日、浦河町のJRA日高育成牧場(高松勝憲場長)において、JRA育成馬展示会が開催された。
JRA育成馬とは、JRAが1歳市場で購買またはJRA日高育成牧場で生産し、自ら育成調教を手掛けた馬たちのこと。JRA育成馬はJRAブリーズアップセールに上場することになっており、展示会は成長した姿を生産者や馬主、調教師、競馬関係者に披露する目的で行われている。
この日展示されたのは日高育成牧場で育成調教された61頭のうちの59頭。5班に分けての比較展示の後、51頭の騎乗供覧が1周1600mのダートコースで行われた。
今年のJRAブリーズアップセールは4月24日に中山競馬場で開催。4月10日現在で79頭が上場を予定している。顔ぶれは2歳がファーストクロップとなるアルデバラン、チチカステナンゴ、ブラックタイド、ジャイアントレッカーやJRAホームブレッドのケイムホーム産駒など多士済々。本番前日の23日には前日展示会も行われ、上場馬をじっくり吟味できる時間を設けた。
昨年のセールは79頭が上場され78頭が売却。JRAでは75頭が登録され71頭がデビューし、4月8日までに新馬勝ち6頭を含め14頭で20勝を記録している。今年の桜花賞(G1)に出走したメイショウスザンナ、ダームドゥラック、エイシンキンチェムも同セール出身馬。昨年の新潟2歳S(G3)優勝馬で今週の皐月賞(G1)に登録しているモンストールも同じく同セール出身馬だ。
JRA育成馬はレースでの活躍以外にも生産育成研究や技術開発の分野でも貢献している。育成調教においては心拍数、乳酸値の分析、運動機能障害などを調査し、研究成果を講演会などで発表。生産馬では馬体や脚元の管理、安全な分娩、放牧地の管理といった研究を行い、分娩予知や当歳からの昼夜放牧のノウハウを生産地へフィードバックしている。