日本軽種馬協会2011年(第33期)生産育成技術者研修修了式が行われる
3月17日、新ひだか町の日本軽種馬協会静内種馬場において、2011年(第33期)生産育成技術者研修の修了式が行われた。
この日、1年間の厳しい研修を終え、希望に満ちた門出を迎えたのは、19歳から24歳までの12名(男性9名、女性3名)。修了式前に同種馬場研修所屋内馬場で行われた騎乗供覧では、同協会関係者や来賓、33期生の父兄、就業先の牧場関係者らの前で、研修馬に跨り見事な手綱さばきを披露した。
修了式では中西信吾場長が33期生一人一人に修了証書と記念品を授与。「おめでとう」と固い握手を交わし、1年間の労をねぎらった。
本部から駆けつけた西村啓二日本軽種馬協会副会長常務理事は「1年間の厳しい訓練に耐え抜き、本日晴れて修了式を迎えた12名に心からお喜び申し上げます。競馬サークルにおいては大変厳しい情勢が続いておりますが、この不況を克服し競馬を盛り立てていくにはファンに喜ばれるような強い馬を育てる育成技術者の力が不可欠となってきます。この研修は平成2年から実施し、皆様を含め370名が巣立っています。サークル内外の評価は高く、就職率は100%、定着率も8割と強い馬づくりに貢献してきています。皆様もプロとしてこの道を選択されたからには、この研修で学んだことを実践で発揮し、強い馬づくりの担い手として頑張ってほしい」と河野洋平日本軽種馬協会会長理事の祝辞を代読。来賓の高松勝憲日本中央競馬会日高育成牧場長、小笠原久美子日高振興局副局長、富田泰新ひだか町副町長、川越敏示日高軽種馬農業協同組合参事からも祝辞が寄せられた。
最後に33期生を代表して千葉県出身の浅子拓真さんが謝辞。「出席していただいた方からの祝辞を聞き、大きな希望や夢を胸に目の前の道を進んでいくことを改めて決意しました。この1年は大変有意義な研修生活でした。うまくいかず挫折したことも1度や2度ではありませんでしたが、ここにいる仲間と励ましあい、1名も欠けることなくこの日を迎えられました。先生や関係者、寮監、寮母、馬から学んだことは一生忘れません。これからはここで学んだことを誇りとしてサークルに貢献できるホースマン、社会人として成長していきます」と力強く宣言した。
33期生は、社台ファーム、坂東牧場、シンボリ牧場、グランド牧場、吉澤ステーブルなど全員の就職先が決定。多くの求人の中から33期生一人一人が面接や会社訪問をして自ら選んだという。牧場での人手不足が慢性化している中、日本軽種馬協会の生産育成技術者研修の研修生たちは、強い馬づくりの担い手として、大いに期待されている。