バトルプランの初年度産駒が誕生
昨年から新ひだか町のアロースタッドで種牡馬として繋養されているバトルプラン(牡7歳)のファーストクロップが3月1日、新ひだか町の佐竹学牧場で誕生した。
放牧地を元気に走り回るその当歳っ仔は、母スールドゥカノウ(牝11歳)との間に生まれた鹿毛の牡馬。叔母にはJRA4勝のパインアキナ、一族には仏1000ギニー馬トロなどがいる血統だ。
生産した佐竹学さんは「うちにもアンブライドルドの繁殖がいるので、同じ父系を持つバトルプランには興味を持っていました。それで昨年の展示会でバトルプランを見たときに、馬体が素晴らしかったので配合を決めました。父に似てしっかりした感じですね。これだけの仔ができれば今後が楽しみになります」。人懐っこい愛馬に期待をかけていた。
バトルプランは父エンパイアメーカー、母フランダース、母の父シーキングザゴールドという鹿毛の米国産馬。競走成績は3歳~5歳時米6戦4勝2着1回で、2010年のニューオーリンズH(G2)などを制した。G1初制覇をかけたスティーヴンフォスターH(G1)では、4馬身の差をつけて最終コーナーを回るも、レース中に右前繋靭帯を断裂。最後に失速し2着に敗れ結果的にこれが引退レースとなったが、勝ち馬のブレイムが後のBCクラシック(G1)で19戦無敗の名牝ゼニヤッタを破ったことで、互角の戦いを演じたバトルプランの評価も高まった。
アロースタッドでは総額2億7500万円のシンジケートが結成され供用を開始。ルーキーイヤーは64頭に交配された。父エンパイアメーカーは同じ新ひだか町の日本軽種馬協会静内種馬場で、昨年から繋養されている世界的名種牡馬。バトルプランは偉大なる父の最良後継として期待されている。父エンパイアメーカーとともにアンブライドルド系のサイアーラインを確立したいところだ。