イーストスタッドの展示会が行われる
今年の種牡馬展示会のラストを飾ったのは、2年ぶりの開催となった浦河・イーストスタッドの種牡馬展示会。バンブーエール、オウケンマジックと2頭の新種牡馬を含む、9頭の種牡馬がお披露目された。
好天にも恵まれたこの日は地元浦河を中心に、200名近い生産関係者が詰めかける中、先陣を切って展示されたのは新種牡馬のバンブーエール。5歳時には北陸Sを好時計で勝利し、このレースを含むダートのオープンレースを3連勝して臨んだJBCスプリント(Jpn1)では、ダート重賞勝利数を更新し続けるスマートファルコンを退けて勝利を飾っている。
父は芝、ダートで数々の活躍馬を送り出してきたアフリートであり、競走実績からも後継種牡馬としての期待は大きい。バンブーエール自身、ダート短距離で秀でた競走成績を残してきたことからしても、配合から父を彷彿とさせるような産駒が多くデビューすることとなりそうだ。
もう1頭の新種牡馬オウケンマジックは、3歳時に未勝利、500万下と連勝し、ユニコーンS(G3)でも5着に入着。父タニノギムレットにとっては初めての後継種牡馬であり、また曾祖母には地方競馬を代表する名牝ロジータ、近親にもレギュラーメンバー、カネツフルーヴとダート重賞を沸かせた名馬がいることからも、潜在能力はかなりのものを秘めていると言える。
昨年、初年度産駒を送り出したオレハマッテルゼ、スタチューオブリバティ、今年、初年度産駒をデビューさせるジャイアントレッカーなどが展示される中、イーストスタッドの展示会だけでなく、今年の種牡馬展示会の最後に登場したのが、昨年のフレッシュサイアーで3位となったメイショウボーラー。産駒は現役時の父と同様に芝、ダートを問わない活躍を見せており、2世代目も初年度とそれほど変わらない産駒数を維持していることを考えれば、昨年と同等かそれ以上の産駒成績も期待できる。
2月13日のダーレースタリオンコンプレックスから始まった今年の種牡馬展示会も今日のイーストスタッドで終了。その一方で展示会に出向いて馬体や動きを見た生産者は、種付料や繁殖牝馬の仔出しなども頭に入れながら、配合に頭を悩ませる日が始まろうとしている。