馬産地ニュース

岡田繁幸氏の講演会が行われる

  • 2012年01月30日
  • 新冠町で行われた岡田繁幸氏の講演会
    新冠町で行われた岡田繁幸氏の講演会
  • 日高の軽種馬女性達にエールを送る岡田繁幸氏
    日高の軽種馬女性達にエールを送る岡田繁幸氏

 1月26日、新冠町の新冠町レ・コード館において、ビッグレッドグループ代表の岡田繁幸氏による「日高の軽種馬女性達に期待すること」と題した講演会が行われた。

 この講演会は日高女性軽種馬ネットワーク(馬女ネット)の主催。当日は同ネットワークの会員や関係者など約40名が出席した。

 岡田氏は1950年生まれ。ビッグレッドファーム、サラブレッドクラブ・ラフィアンの創設者で、コスモバルクをはじめ数々の名馬を発掘したことから日本一の相馬眼の持ち主といわれている。自身が海外修業中に重要性を確認した坂路調教や昼夜放牧を基礎とした育成方法をいち早く取り入れるなど、常に競馬業界をリードしてきた。また、ホッカイドウ競馬の認定厩舎制度適用の第1号としてコスモバルクをホッカイドウ競馬からデビューさせ、ホッカイドウ競馬在籍のまま中央競馬に挑戦させるなど、競馬界、馬産地における改革に向けた動きを各種行っている。

 講演の中で岡田氏は自己資金ゼロで始めた牧場創業時のことや経営論を披露。企業や事業は技術を持つことが最も重要なこととし、「この業界の技術とは馬を見る目。私は馬を見る目を鍛えてきた。この業界では種牡馬の影響力が大きい。優秀な種牡馬のいるいないが、現在の社台グループと日高の差になった」と説明し、「日高にもステイゴールド級の種牡馬がもう1頭必要。私が種牡馬を導入したときには皆さんのお父さんにも協力してほしい」と訴えた。

 また、軽種馬業界を良くするには市場活性化が不可欠といい、「セレクトセールに対抗できる市場を作ること、馬主を増やすことで、馬が高く売れるようになり、繁殖を持とうという馬主が現れ、預託馬が増える。そうなれば牧場の価値が上がる」と訴えた。

 最後に母親でもある参加者へ「子供達には劣等感を抱かせない育て方をしてほしい」とメッセージを送った。