馬産地ニュース

ベーカバドが優駿スタリオンステーションにスタッドイン

  • 2012年01月23日
  • 優駿スタリオンステーションに到着したベーカバド
    優駿スタリオンステーションに到着したベーカバド
  • スタリオン関係者が到着を見守った
    スタリオン関係者が到着を見守った
  • 世界的名種牡馬ケープクロスの日本初後継として待望のスタッドイン
    世界的名種牡馬ケープクロスの日本初後継として待望のスタッドイン
  • 生産者からは「皮膚が薄くてバランスの良い馬体だ」と高評価を得た
    生産者からは「皮膚が薄くてバランスの良い馬体だ」と高評価を得た

 1月23日午前11時半頃、新冠町の優駿スタリオンステーションに、欧州フランスからベーカバド(牡5歳)が到着した。今シーズンから馬産地・日高で種牡馬として新たな生活を始める。

 ベーカバドは父ケープクロス、母ベーカラ、母の父クリスという鹿毛のフランス産馬。母はユベールドショードネイ賞(G2)勝ち馬で、祖母はヨーロッパ3歳牝馬チャンピオンに輝いたベヘーラ(サンタラリ賞(G1))という血統になる。

 競走成績は2歳時3戦3勝、3歳時7戦3勝、4歳時1戦の合計11戦6勝。2歳時はデビューから3連勝でシェーヌ賞(G3)で重賞初制覇。3歳時はギシュ賞(G3)で重賞2勝目を挙げると、フランス3歳最強馬決定戦と呼ばれるパリ大賞典(G1)を制し、G1初制覇を果たした。凱旋門賞(G1)前哨戦となるニエユ賞(G2)では日本から遠征してきたヴィクトワールピサを軽くひと捻りして優勝。2011年にはタイムフォームレーティングで127ポイントを獲得するほどの高い評価を得た。

 年明け早々に日本に輸入されたベーカバドは、厚真町の動物検疫所で輸入検疫入り。23日午前9時半に開放されると、馬運車に揺られ繋養先へ向かった。到着には事務局(株)優駿の須崎孝冶代表や役職員、近隣の軽種馬生産者、スタリオンスタッフ、報道陣が出迎え。長旅の疲れも見せず、初めての環境、大勢のギャラリーにも動じることなく、堂々とした立ち居振る舞いでフランス3歳馬の頂点に立った馬体を披露した。

 昨年12月にフランスで視察して以来の再会となった須崎代表は「血統、競走成績とともに、このバランスの取れた素晴らしい馬体が購買の決め手となりました。皮膚の薄さ、ふっくらとした馬体もフランスで見たときのまま。輸送や環境の変化にも動じない強いハートを感じます。2歳時に3戦3勝しているように仕上がりの早さは魅力。サンデーサイレンス系の繁殖牝馬にも合うはずです」と新種牡馬に期待をかけていた。

 父ケープクロスは種牡馬としてシーザスターズ(英ダービー(G1))、ウィジャボード(英オークス(G1))、エイブルワン(香港マイル(G1))、ブルードメアサイアーとしてはロジユニヴァース(ダービー(Jpn1))を輩出するスーパーサイアー。ベーカバドはその日本初の後継種牡馬として生産地の注目を集めている。

 なお、種付料は80万円(受胎確認後支払。フリーリターン特約付)、100万円(産駒誕生後支払)。