馬産地ニュース

今年度のホッカイドウ競馬開催が終了

  • 2011年11月22日
  • 80日間の開催を終えた門別競馬場
    80日間の開催を終えた門別競馬場
  • 最終日、道営記念前のスタンド
    最終日、道営記念前のスタンド
  • 札幌トランペットクワイアによるファンファーレ演奏
    札幌トランペットクワイアによるファンファーレ演奏
  • リーディングジョッキーとなった服部茂史騎手
    リーディングジョッキーとなった服部茂史騎手
  • ウィードパワーで重賞2勝を挙げた川島洋人騎手
    ウィードパワーで重賞2勝を挙げた川島洋人騎手

 11月17日、平成23年度のホッカイドウ競馬が全80日間の日程を終えた。濃霧のため5月25、26日の両日で計8Rが中止になるアクシデントにも見舞われたが、今年度の発売額は前年比102.5%となる115億7,138万円で、計画比でも2.7ポイント上回り、7年ぶりに計画額を超えた。1日辺りの発売額でも1億4,464万円と、前年比102.5%をマークした。

 この結果ついては、まず今季は前年比で62競走多い914競走が行われ、番組を充実化できたことが挙げられる。産地競馬らしく若馬に豊富な出走機会を叶える一方、JRA・他地区への移籍もままある実情で、今年度はJBC協会、JRA札幌、函館各馬主協会などの支援により、2歳未勝利戦やオープン特別の賞金が上がり、多くの2歳馬がシーズン終盤までフル参戦し、2歳戦の質、ボリュームが馬券購買意欲につながった。また、インターネットや電話投票も好調を維持し、首都圏のインターネットファンへの定着率もグランシャリオナイター3年目を迎え、確かなものとしている。

 最終日となった11月17日は「ファン感謝DAY」として様々な催しが行われ、「石狩鍋の無料提供」(協力:日高町保健推進委員・石崎水産)や、重賞競走レース使用済ゼッケン、クラキンコ号ハンドタオルなどが当たる「グッズ抽選会」がにぎやかに行われた。メインレースの第54回 道営記念(H1)発走前には札幌トランペットクワイアによるファンファーレ演奏を実施し、今年のクライマックスに花を添えた。

 気になるリーディングは騎手部門が99勝をあげた服部茂史騎手、調教師部門が83勝を挙げた原孝明調教師が獲得。全レース終了後には毎年恒例となっている「ジョッキーとの交流会」(協力:パティスリー・パサパ)が始まり、服部茂史騎手をはじめ、佐々木国明騎手部会会長、今年デビューした下村瑠衣騎手らがファンと会話を弾ませた。

 今年のホッカイドウ競馬で鮮烈な記憶を残したのは栄冠賞(H2)、ブリーダーズゴールドジュニアカップ(H1)を完勝した2歳馬ウィードパワーではないだろうか。青森県のマルシチ牧場生産馬で、1歳時の八戸市場では買い手がつかず、夏のHBAサマーセール・105万円で落札された“お買い得ホース”だ。コンビを組んだ川島洋人騎手に騎手交流会でお話を伺ってみると、「ウィードパワーに関しては何も注文がないぐらい素晴らしい馬です。川崎遠征ではうまくいきませんでしたが、将来が楽しみです。」と、期待を膨らませていた。

 門別競馬場は来年3月に坂路コースが完成予定で、新たな鍛えの場を取り入れることで、更なるスターホース登場に期待がかかる。なお、冬季はホッカイドウ競馬から小国博行騎手、服部茂史騎手、山口竜一騎手の3名が南関東地区へ、岩橋勇二騎手が名古屋競馬へ、井上俊彦騎手が韓国・ソウル競馬場で期間限定騎乗する。来春、門別競馬場でよりパワーアップした人馬に会えることを心待ちにしたい。