第2回幹細胞治療及び再生医療セミナーが行われる
11月18日夜、プロテクタスヘルス社(本社・愛国ダブリン)が主催する「第2回幹細胞治療及び再生医療セミナー」が、新ひだか町の静内ウエリントンホテルで行われた。
セミナーは伊藤忠商事(株)と(株)かわた カワタエクワインプラクティスの共催で、駐日アイルランド大使館、アイルランド政府商務庁が後援。9月の第1回に続く今回のセミナーでは「プロテクタスヘルス社と臍帯血バンク事業および蹄葉炎の幹細胞治療例」がテーマとなった。
セミナーにはジョン・ジェラルド・ニアリー駐日アイルランド大使も来場。ニアリー大使は「私は日本の競馬の人気やブリーディングに関して感銘を受けています。アイルランドにおいてはこれまでに世界トップクラスの競走馬を輩出し、それらは種牡馬としても輝かしいキャリアを持っています。ブリーディングにおけるアイルランドと日本が持つ、優れた知識と情熱が両国の更なる協力の場を広げるものと確信しています。プロテクタスヘルス社は2006年設立の若い会社ですが、アイルランド政府のサポートを受けています。私たちがセミナーに参加したのも、その力強いサポートの証です。これからも個人的にもビジネス面でも日本と関係を深めていきたいです」と挨拶した。
第1回に引き続き講師を務めた(株)かわたの河田憲代表は、簡単に前回の内容をおさらい。再生医療、幹細胞などについて基礎的なことを説明し、ウマにおける幹細胞を用いた再生医療は、まだ屈腱炎でしか報告がないとした。また、競走馬の疾患の80%は運動器疾患と話し、そのほとんどは通常の生活では支障がないものとした。ウマにおける幹細胞の主な採取部分については、「骨髄、脂肪、臍帯」の3つとし、「臍帯は出生時にへその緒の血を採取して冷凍保存するので、ウマへの負担が少ない。安全性が高い。必要なときすぐ利用できる」と利便性を強調した。
続いてプロテクタスヘルス社のデビッド・クリミンズ氏が登壇。デビッド氏は日本のカネヒキリ、アメリカのソーンソング、ラヴァマン、イギリスのドリームアライアンスなど、再生医療後にレースに復帰した世界の競走馬を紹介した。
次回の第3回セミナーは、12月7日(水)に開催。場所は新ひだか町の静内ウエリントンホテルで、時間は18:30~19:30(18:00開場)となっている。セミナーに関する詳細はカワタエクワインプラクティス(http://kawata-ep.com/)、臍帯血バンクに関する詳細はプロテクタスヘルス社(http://protectashealth.com/)まで。