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フサイチコンコルドが種牡馬引退

  • 2011年10月14日
  • ブリーダーズスタリオンステーションを後にするフサイチコンコルド
    ブリーダーズスタリオンステーションを後にするフサイチコンコルド
  • お別れ前にスタリオンスタッフと最後の記念撮影。スタッフ皆から愛された
    お別れ前にスタリオンスタッフと最後の記念撮影。スタッフ皆から愛された
  • 旅立ちを前に住み慣れた放牧地を見つめるフサイチコンコルド
    旅立ちを前に住み慣れた放牧地を見つめるフサイチコンコルド
  • 大種牡馬カーリアンの後継として数多くの重賞勝ち馬を送り出した
    大種牡馬カーリアンの後継として数多くの重賞勝ち馬を送り出した

 1996年のダービー馬で、日高町のブリーダーズスタリオンステーションに繋養されていたフサイチコンコルド(牡18歳)が、今シーズンを持って種牡馬を引退するになり10月14日、14シーズンに渡る種牡馬生活に別れを告げた。今後は青森県上北郡の太田ファームで功労馬として余生を送る。

 フサイチコンコルドは父カーリアン、母バレークイーン、母の父サドラーズウェルズという血統。早来(現安平)町の社台ファーム(現ノーザンファーム)生産馬で、半弟にはアンライバルド、ボーンキング、ミラクルアドマイヤ、甥にはリンカーン、ヴィクトリーなどがいる。

 サンデーサイレンス2年目産駒のダンスインザダーク、バブルガムフェロー、イシノサンデーやエアグルーヴ、ビワハイジらと同期。デビューからわずか3戦のキャリアでダービー(G1)を制したことから、同じようにデビュー3戦で英国ダービー馬となったラムタラになぞられ、"和製ラムタラ"と称された。

 現役引退後の1998年に社台スタリオンステーションで種牡馬入り。ブリーダーズスタリオンステーションには2005年から繋養されていた。種牡馬としてはJBCスプリント(G1)などG1/Jpn1 7勝を挙げたブルーコンコルド、毎日王冠(G2)など重賞7勝のバランスオブゲーム、チューリップ賞(G3)を制したオースミハルカら、多くの重賞勝ち馬を輩出。母の父としてもNHKマイルC(G1)優勝馬ジョーカプチーノを送り出した。

 芝でもダートでも堅実に走る産駒を出すことから人気は高く、今年も42頭に種付け。まだ18歳と若く馬自体も健康そのものだが、シンジケートが解散したため第2の生活を送ることになった。

 事務局の(株)サラブレッドブリーダーズクラブは「普段からオンとオフの着替えができる賢い馬でした。別れは悲しいですが、太田さんのほうでも大事に世話してくれるというので元気で長生きしてほしいですね」とエールを送っていた。