ドリームジャーニーの引退式が行われる
2009年の有馬記念(G1)、宝塚記念(G1)などを制したドリームジャーニー(牡7歳、父ステイゴールド、母オリエンタルアート、母の父メジロマックイーン)の引退式が9月19日、JRA札幌競馬場で行われた。
ドリームジャーニーが競馬場に姿を見せるのは、引退レースとなった今年の宝塚記念(G1)以来のこと。最終レース終了後にもかかわらず引退式が行われたパドックには1000人を超えるファンが取り囲んだ。
パドックで周回を重ねる中、電光掲示板ではドリームジャーニーのレースを放映。関係者には花束が贈呈された。
管理した池江泰寿調教師は「最終レース終了後にも関わらず、多くのお客様に残っていただいて感謝の気持ちでいっぱいです。現役の調子が良いときと同じような仕草で、まだ走れそうな感じですね。ドリームジャーニーは厩舎に初めてG1をプレゼントしてくれました。苦労もありましたがそれを克服することで厩舎の技術力が上がりました。そしてそれが弟のオルフェーヴルの勝利に繋がっていきました。ステイゴールドの良さを引き継いでいい仔を産んでほしい」とエール。4歳から手綱を取った池添謙一騎手は「最初は能力はあるのに乗りにくくて大変でした。子供に乗れることを楽しみにしたい」と夢を広げた。
ドリームジャーニーは現在、安平町の社台スタリオンステーションで来年からの種牡馬生活に備え充電中。同SSの角田修男場長は「現役時代に見せたようなうるささはまったく見せませんね。現在の馬体重が450キロなので、シーズン前までには500キロにしたいと思います。ステイゴールドに負けない仔を出してくれるでしょう」と種牡馬としての成功を約束した。
最後にオーナーである吉田俊介(有)サンデーレーシング代表が「本日はドリームジャーニーの引退式にお集まりいただきありがとうございました。G13勝を含む重賞7勝という素晴らしい成績を残した同馬ですが、今後は種牡馬として父ステイゴールドや弟オルフェーヴルの活躍に負けない、素晴らしい産駒を残してくれるものと期待しています」と挨拶。最後まで残ったファンはG13勝馬の雄姿を名残惜しそうに見つめていた。