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フローラルカップはエミーズパラダイスが快勝

  • 2011年09月20日
  • エミーズパラダイスが快勝
    エミーズパラダイスが快勝
  • レース後の様子
    レース後の様子
  • スタート前
    スタート前
  • 口取り
    口取り
  • 優勝馬関係者の皆さん
    優勝馬関係者の皆さん

  9月15日、門別競馬場では2歳牝馬による重賞、第11回フローラルC(H3)[ジャングルポケット賞]が行われた。このレースは先月行われたリリーカップ(H3)に続く2歳牝馬三冠戦線の第2弾で、距離はダ1700m。

  今年のメンバーは10頭。注目はブリーダーズゴールドジュニアC(H1)2着馬で、前走のJRAクローバー賞でも0.4秒差5着に健闘したシーキングブレーヴ、道営リーディングトレーナー&ジョッキーが手がける素質馬エミーズパラダイス、目下3連勝中と波に乗るセレブレらに集まった。

  レースは大きな出遅れもなく各馬スタート。大外枠からアイルゴーバックがハナを奪い、以下エミーズパラダイス、セレブレ、クックジョーが追走。シーキングブレーヴは中団で脚を溜め、隊列は12、3馬身に連なった。3コーナーに入るとたまらずエミーズパラダイスが先頭に立ち、セレブレが追いかける形に。クローバー賞同様マクリ気味にシーキングブレーヴがポジションを上げ、直線に向く。早め先頭に立ったエミーズパラダイスが引き離しにかかる一方、サンダーウィスカー、シーキングブレーヴがしぶとく応戦し、外からは伏兵グラッツェーラが忍び寄り、激しい追い合いへ。最後はエミーズパラダイスが3/4馬身差を残して振り切り、追撃したシーキングブレーヴとグラッツェーラが相譲らず2着を分け合った。重馬場の勝ち時計は1分48秒8。メンバー中最も浅いキャリアながら、エミーズパラダイスが素質の高さを示した。

  騎乗した服部茂史騎手は表彰式後のインタビューで、「前走つまずいていたので、ゲートに気を付けました。周りが行かなければ行こうと思って、あの位置取りになりました。最後は物見をしていたので、早く外の馬が寄ってきてくれないかなという状況でしたね。まだ幼いので、そのあたりが解消されれば楽しみです。」と、語った。服部騎手は今季、岩手での重賞を含め重賞5勝目。多数の有力2歳馬を擁する田中淳司厩舎はゴールドメダルのイノセントC(H3)に続き、2週連続重賞Vとなった。

  エミーズパラダイスの生産は千歳の社台ファーム。門別競馬場で応援に駆けつけていた同ファームの斎藤孝調教主任は、「優勝できて良かったです。まだ幼いところがありますが、前走オープン特別を使った経験が生きましたね。母のエミーズスマイルは現役時代、満足に競走生活を送ることができず、思い入れの深い血統です。来年のJRA桜花賞(G1)を目指したいですね。」と、喜びを語った。母エミーズスマイルの半弟には北海道2歳優駿(Jpn3)の勝ち馬ディラクエがおり、エミーズパラダイスもディラクエと同じフサイチコンコルド産駒。狙いをつけた配合で再び栄冠を手中にした。

  優勝馬エミーズパラダイスにはJRA阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)のステップ競走代表馬選定競走への優先出走権が与えられる。