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皐月賞馬アンライバルドがブリーダーズスタリオンステーションにスタッドイン

  • 2011年08月23日
  • ブリーダーズスタリオンステーションに到着したアンライバルド
    ブリーダーズスタリオンステーションに到着したアンライバルド
  • 軽い足取りで厩舎へ向かった
    軽い足取りで厩舎へ向かった
  • 到着時の馬体重は496キロ。自慢のボディを堂々と披露した
    到着時の馬体重は496キロ。自慢のボディを堂々と披露した
  • メンコを取ったアンライバルド。馬房から外の空気を吸ってリラックスムード
    メンコを取ったアンライバルド。馬房から外の空気を吸ってリラックスムード

 2009年の皐月賞馬で、8月18日に競走馬登録を抹消したアンライバルド(牡5歳)が21日午前7時、日高町のブリーダーズスタリオンステーションにスタッドインした。来シーズンから種牡馬として第2のスタートを切る。

 アンライバルドは2003年の皐月賞(G1)、日本ダービー(G1)を制した2冠馬ネオユニヴァースの初年度産駒。母はバレークイーンで、半兄に1996年のダービー馬フサイチコンコルド、2009年秋の天皇賞馬カンパニーの父ミラクルアドマイヤ、2001年の京成杯(G3)勝ち馬ボーンキング、おじに2007年の皐月賞馬ヴィクトリー、2004年の阪神大賞典(G2)などを制したリンカーンなどがいる。

 デビューは2008年10月26日の京都競馬場。本馬のほか、2009年の桜花賞(Jpn1)、オークス(Jpn1)の牝馬2冠となるブエナビスタ、2009年の日本ダービー(Jpn1)2着馬リーチザクラウン、2009年の菊花賞(Jpn1)を制すスリーロールスらが顔を揃え、後に「伝説の新馬戦」と称されたレースを快勝し、新馬勝ちを収めた。

 3歳になるとデビュー4戦目のスプリングS(Jpn2)で重賞初制覇。3番人気に推された皐月賞(Jpn1)では、最後の直線で力強く抜け出して優勝、史上6組目の父仔2代皐月賞制覇を成し遂げた。

 2009年の有馬記念(G1)後に左前浅屈腱炎を発症。カネヒキリやフラムドパシオンなども経験した幹細胞移植手術が行われた。その後、順調に回復し、今年5月の金鯱賞(G2)で約1年5ヶ月ぶりに復帰し5着と健闘。9月25日のオールカマー(G2)に向けて調整されていたところ、左前浅屈腱炎が再発したため現役引退が決定した。競走成績は10戦4勝、総収得賞金は232,479,000円。

 皐月賞馬は滋賀県のノーザンファームしがらきから、宮城県の山元トレーニングセンターを経由してブリーダーズスタリオンステーションに到着。早朝にもかかわらず、多くの関係者が出迎えた。

 到着後の馬体重は496キロ。ボディチェックで安全が確認されると用意された馬房で長旅の疲れを癒した。

 ブリーダーズスタリオンステーションでは、これまでにフサイチコンコルド、ボーンキング、ミラクルアドマイヤと、バレークイーン産駒の種牡馬3頭を繋養。アンライバルドは4頭目のバレークイーン産駒の種牡馬となる。

 4頭すべてに関わることになった坂本教文主任は「4兄弟ともタイプは違いますね。アンライバルドは父のネオユニヴァースの特徴を受け継いでると思います。大柄なところは4頭に共通するでしょうか。ネオユニヴァースの後継種牡馬ですから期待は大きいです。頑張ってほしいですね」と、新たなパートナーにエールを送っていた。