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赤レンガ記念はリフレックスが重賞初制覇

  • 2011年07月16日
  • 鮮やかに突き抜けたのはリフレックス
    鮮やかに突き抜けたのはリフレックス
  • 引きあげてくる人馬
    引きあげてくる人馬
  • パドックでの様子
    パドックでの様子
  • 口取り写真
    口取り写真
  • 優勝馬関係者の皆さん
    優勝馬関係者の皆さん

 7月14日、門別競馬場ではブリーダーズゴールドカップ(Jpn2)の前哨戦、第48回赤レンガ記念(H2)[プリサイスエンド賞]が行われた。

 夏の大一番とは1ハロン短いダ1800m戦に14頭が参戦。JRA4勝の実績を引っさげて連勝中のダイワルビアを筆頭に、前走、星雲賞で女王クラキンコを肉薄したリアライズトロイカ、道営転入初戦から力を見せたシンワラヴが人気を集めた。

 この日は時折雨が降る空模様で、馬場状態は重馬場。ひとつ前の10Rではレコードが出るほど脚抜きの良いコンディションでのスタートとなった。序盤は強力先行馬のチュニジアンブルー、リアライズトロイカが飛ばし、ダイワルビアは好位、シンワラヴが中団で控える展開。馬群はバラけ、隊列は17、8馬身と長く連なった。勝負所にさしかかって、先行したリアライズトロイカが脱落、中団からリフレックスがスルスルと順位を上げていく。直線に入ると逃げていたチュニジアンブルーの脚もあがり、先行勢は一杯に。対照的に差し・追い込み馬がグイグイ差を詰め、中でもリフレックスが内から一気に抜け出す。1頭だけ違う脚色でゴールまで鋭く伸び、きっちりと勝利を射止めた。2着は末脚を生かしたリノヴァティオ、3着にはシンワラヴが入り、2着馬が最低人気だったため、3連単は500万オーバーの大波乱となった。勝ち時計は1分52秒0。

 騎乗した井上俊彦騎手は表彰式のインタビューで、「早いペースでしたが、リフレックスにとってはちょうど良いペースでした。3、4コーナーでの手応えが良かったので、やれると思いました。ファンの皆さん、これからもホッカイドウ競馬の応援を宜しくお願いします。」と、笑顔で話した。井上騎手は2008年9月にネフェルメモリーで制したフローラルカップ(H3)以来となる重賞勝ち。昨年はリーディング11位だったが、今季はベスト5に入っており、好調が目立っている。

 リフレックスの生産は日高町の木村牧場。本馬の馬主も兼ねている。応援に駆けつけた木村貢さんは、「優勝できて嬉しいです。脚元に不安のある馬ですが、道営転入後、順調に2戦使えましたし、このレースを目標にしていました。脚元の具合と相談になると思いますが、夏のブリーダーズゴールドカップ(Jpn2)を狙いたいですね。牧場時代は我の強いところがあり、折り合い面で難しいところがありましたが、しっかり成長して解消されてきました。走るのが好きな馬ですね。本格化を感じるので、今後も良いレースを見せて欲しいです。」と、語ってくれた。

 父は愛チャンピオンS(G1)勝ち馬のグランデラ。今回の勝利は父へ待望の重賞タイトルプレゼントにもなった。鮮やかな勝利で重賞初制覇を飾ったリフレックス。長い休養期間があってキャリアはまだ17戦で、若さみなぎる6歳馬だ。上昇カーブを描く地元馬として、交流重賞でも強豪馬相手に一矢報いる走りを期待したい。