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静内農高生産馬ゴーゴーヒュウガがJRA初勝利

  • ゴーゴーヒュウガ(6戦目出走時)
    ゴーゴーヒュウガ(6戦目出走時)
  • サマーセール上場時
    サマーセール上場時
  • 母ミシェロガールの1歳牝馬「杏星(あんず)」
    母ミシェロガールの1歳牝馬「杏星(あんず)」
  • 今年のサマーセールに上場予定
    今年のサマーセールに上場予定
  • 静内農業高校…「杏星」を手がける高校生の皆さん
    静内農業高校…「杏星」を手がける高校生の皆さん

 7月3日、函館競馬第4競走、3歳未勝利戦(芝1800m)で、北海道静内農業高等学校生産馬のゴーゴーヒュウガ(牡3歳 栗東・須貝尚介厩舎)が見事初勝利を飾った。

 本馬は国内で唯一軽種馬生産を行っている北海道静内農業高等学校(北海道新ひだか町)で誕生し、生徒たちの手によって育てられた。父スズカマンボ、母フリソデという血統で、2009年北海道サマーセール1歳に上場し、273万円で永井啓弍氏が落札した。2歳7月にデビュー後はなかなか着順が振るわなかったものの、3歳春以降徐々に力をつけ、成績は上向いていた。7戦目の今回は3番人気に推されての出走で、好位追走から直線で抜け出し、最後は4頭による激しい叩き合いを制した。

 北海道静内農業高等学校出身の川島拓也さんはゴーゴーヒュウガを手がけた一人で、現在はノーザンファーム空港牧場の育成スタッフとして働いている。当日は共に本馬を育てた同級生の森田さん、藤川さんと一緒にテレビの前でその走りを見つめていた。

 「最後は興奮して叫びましたね。仲間は泣いていました。友達や職場の先輩から『おめでとう』と声をかけられて本当に嬉しかったです。学校にいた頃は甘えん坊でしたが、一方で賢い面もありました。高校生の生産馬として結果を出すことができたし、今の現役生にも自信を持って、愛情を込めて馬を育てて欲しいと思います。」と、込み上げる想いを伝えてくれた。

 北海道静内農業高等学校の皆さんも朗報に活気づいている。JRAでの勝利はユメロマン以来3年ぶりで、軽種馬生産を学ぶ生徒にとってはまた大きな刺激となった。3年生の榛澤彬さんは1歳時に本馬を手がけた一人。「優勝できて嬉しいです。1歳時はイレ込まないように、馬に声をかけながら接していました。サマーセール上場時は先輩たちの取り組む姿を見て、とても勉強になりました。ユメロマンを超える活躍を期待しています。」と、はつらつとした表情で話してくれた。昨年に続き、近場の札幌競馬場で出走となれば応援に行きたい、と声を弾ませている。

 同高校では第2のゴーゴーヒュウガ、ユメロマンを目指して、9月のサマーセールに向けて、昨年誕生した母ミシェロガールの1歳牝馬(幼駒名・杏星=あんず)が上場準備中だ。父は今年初年度産駒デビューの新種牡馬フォーティナイナーズサン。お世話をしている3年生の西川信也さんは、「食欲旺盛で順調に育っています。人なつこい面もあるし、闘争心も感じるし、そのあたりが競走馬としての長所につながってくれたらと思います。」と、PR。

 細かな手入れと体力づくりで仕上げの真っ最中だ。1勝する難しさは、ホースマンなら誰もが知るところ。ゴーゴーヒュウガがもたらした勝利は生徒たちと生産馬にとって追い風となるだろう。