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ラブミーチャンの半弟ダブルスターが大差勝ちデビュー

  • 2011年07月01日
  • 大差をつけて圧勝
    大差をつけて圧勝
  • パドックでの様子
    パドックでの様子
  • 引きあげてくる人馬
    引きあげてくる人馬
  • 口取りの様子
    口取りの様子
  • シニスターミニスター(今年2月の種牡馬展示会より)
    シニスターミニスター(今年2月の種牡馬展示会より)

 2009年NARグランプリ年度代表馬のラブミーチャンの半弟、ダブルスター(牡2歳 道営・角川厩舎)が6月29日、門別競馬場のフレッシュチャレンジ競走(ダ1200m)でデビューし、2着以下に大差をつけて初勝利を飾った。

 ダブルスターは父シニスターミニスター、母ダッシングハニーという血統の栗毛馬で、新ひだか町のグランド牧場の生産馬。半姉のラブミーチャンは2009年の全日本2歳優駿(Jpn1)の勝ち馬で、先月末には「スーパースプリントシリーズ2011」の一戦である名古屋でら馬スプリントでもレコード勝ちを決めている快速牝馬だ。ダブルスターはダッシングハニーの4番仔にあたる。

 3月24日の能力検査を52秒1の時計で合格し、今回はその時より16kg増の482kgでパドックに現れた。返し馬までメンコを着用し、発走前に外してゲート入り。単勝2番人気の支持を受けての初陣となった。

 出遅れることなくスタートを切ると、するすると先頭に立ち、序盤からライバルを置き去りにしていく。4コーナーでは2番手の馬に4馬身以上の差をつけ、付け入る隙を与えぬ勢いで直線へ。残り300mあたりで鞍上の宮崎騎手のステッキが入ると、更にリードを広げ、結果的には2着馬に2秒1もの差をつけて圧勝した。テンよし、中良し、終い良しの内容で、ここでは力が違った。

 ホッカイドウ競馬のパドック・レース解説を務める楽天競馬スペシャルアドバイザーの古谷剛彦さんはダブルスターの初戦を振り返って、「まだ随所に若さを残す中でのデビュー戦となりましたが、強い勝ち方でしたね。控える競馬も出来るでしょうし、伸びしろを十分感じるので、将来が楽しみです。」と、高評価。勝ち時計1分15秒1はこれまでのホッカイドウ競馬2歳によるダ1200m戦では2番目に早く、時計的にも優秀。成長が十分見込め、姉に続く重賞制覇が現実味を帯びてきそうだ。

 ダブルスターはシニスターミニスターの初年度産駒で、この勝利がシニスターミニスターにとっての産駒初勝利にもなった。シンジケート・シニスターミニスター会の岡田隆寛会長は、「さっそく産駒が良い結果を出してくれて喜んでいます。シニスターミニスター自身もアメリカG1で大差勝ちをしているので、父の現役時代を彷彿とさせるレースでしたね。シニスターミニスターはアメリカのダートで実績を残した馬ですが、薄くて、軽やかなスピードタイプの馬なので、産駒は芝ダート問わず活躍できると思います。エーピーインディの血統は日本に少ないですし、サンデーサイレンス系、ミスタープロスペクター系牝馬に合うと狙って導入しました。これからも良い繁殖牝馬を集めて、必ず成功させたいので、初年度産駒には好成績を残して欲しいです。」と、期待を膨らませている。