キストゥヘヴンの半弟が誕生
2006年の桜花賞(G1)を勝ったキストゥヘヴンの母ロングバージン、5月11日にサムライハート産駒の牡馬が誕生している。
本馬の父サムライハートは5戦3勝の競走成績ながら、母エアグルーヴがオークス(G1)、天皇賞(秋)(G1)とG1を2勝(重賞7勝)、全姉アドマイヤグルーヴがエリザベス女王杯(G1)2勝(重賞5勝)と大活躍、その血統背景が評価され2008年より優駿スタリオンステーションにて供用されている。初年度産駒は65頭が血統登録され、本年産駒デビューとなる。
本馬の母ロングバージンは父ノーザンテースト、母スイーブという血統。近親には1983年のエリザベス女王杯を勝ったロンググレイス、1981年の菊花賞3着のロングイーグル、1989年の日本ダービー(G1)で1番人気に推されたロングシンホニーなど活躍馬も多い。今年24歳と高齢になるが、21年間に15頭の産駒を送り出している。キストゥヘヴンは11番仔、当歳馬は15番仔、正和山本牧場には昨年13番仔のグッドファイト(父チーフベアハート)が後継として戻って来ている。
「(キストゥヘヴンの父)アドマイヤベガと同じ『父サンデーサイレンス×母父トニービン』という血統と、産駒の評判の良さからサムライハートを配合しましたが、良い仔が出ました。顔つきは見ての通りサンデーと言うより、ノーザンテーストですけどね。生後1ヶ月経って、日に日に身体つきもしっかりして来ました。性格的には、まだ自我が出ていないだけなのかもしれませんが、姉は気に入らないことがあると譲らない芯の強い部分がありましたが、この仔は手を焼かせるような事はありませんね」と語ってくれたのは正和山本牧場の山本正秋さん。
誕生1週間後には姉を管理していた戸田博文調教師も来場し、熱心に見て行ったそうだ。待ちわびた3年ぶりの産駒という事もあり、皆が大きな期待を寄せている。