馬産地ニュース

三石軽種馬育成管理品評会が行われる

  • 2011年06月14日
  • 大勢の軽種馬関係者の前で審査を受ける出陳馬
    大勢の軽種馬関係者の前で審査を受ける出陳馬
  • 審査では歩様などもチェックされた
    審査では歩様などもチェックされた
  • 審査は乗用車やマイクロバスに分乗して巡回した
    審査は乗用車やマイクロバスに分乗して巡回した

 6月10日、みついし農業協同組合(JAみついし)と三石軽種馬生産振興会が主催する「第55回三石軽種馬育成管理品評会(2010年生産馬)」が行われた。

 この品評会は飼養する若駒の育成管理技術を競うもの。55回目を迎えた今年は、55頭の中から予選を通過した牡12頭、牝12頭の合計24頭の1歳馬が出陳された。

 品評会当日、午前9時20分にJAみついし本所に集合した一行は、マイクロバスや乗用車に分乗し、各出陳者の牧場へ向け出発。1軒1軒訪問して出陳馬を見て回った。

 審査ではしっかりと手入れされた姿で登場。立ち姿や歩様、発育状態、毛艶などがチェックされた。出陳馬たちは今まで見たことのない大人数を前に興奮状態になる馬もいれば、緊張して固まってしまう馬、しっかりと馴致され堂々と立ち振る舞う馬などさまざま。中には7月のセレクションセールに上場される馬もおり、審査を終えた生産者は「せりに向けて馬も人もよい経験になった。本番でも頑張りたい」と汗をぬぐう姿があった。

 審査員のJBBA日本軽種馬協会静内種馬場の中西信吾場長は、出陳馬のブラックタイプを自前で用意し、兄弟の活躍馬などを確認。せりでは海外バイヤーのサポートをしているので「ついつい購買者の目で見てしまう」と苦笑し、審査に悪戦苦闘していた。

 全馬の審査は午後3時頃に終了。同行した振興会会員はいったん家路につき、午後5時からの表彰式に改めて集まった。

 JAみついし会議室で行われた表彰式では、主催者を代表して江本隆司JAみついし代表理事組合長が挨拶。中西場長と共に審査員を務めたJRA日高育成牧場の高松勝憲場長は「どの馬も管理が行き届いており、レベルは非常に高い印象を受けました。引き続き良い馬づくりに邁進してください」と総括した。

 厳しい審査の結果、サラブレッド牡の部の最優秀賞はマヤノメイビー2010(牡、芦毛、父ネオユニヴァース、母マヤノメイビー、出陳者・下屋敷牧場)で、牝の部の最優秀賞はタヤスオドリコの2010(牝、鹿毛、父フジキセキ、母タヤスオドリコ、出陳者・前田宗将氏)が受賞。賞状と賞品が贈られた。

 結果は下記の通り。

・牡の部
最優秀賞:マヤノメイビー2010(父ネオユニヴァース)下屋敷牧場生産
優秀賞:トゥルーアイズの2010(父プリサイスエンド)土田農場生産
優良賞:かーる(父シンボリクリスエス)(有)平野牧場生産
優良賞:マークプロミス2010(父マンハッタンカフェ)折手牧場生産

・牝の部
最優秀賞:タヤスオドリコの2010(父フジキセキ)前田宗将氏生産
優秀賞:リアルターキンの22(父ネオユニヴァース)前川正美氏生産
優良賞:ジョージアンベイ2010(父スペシャルウィーク)上村清志氏生産
優良賞:マダムチヨの2010(父フサイチコンコルド)(株)タガミファーム生産