馬産地ニュース

門別競馬場でポニーレース開催

  • 2011年05月09日
  • パドックでは子供たちに声援が飛んでいた
    パドックでは子供たちに声援が飛んでいた
  • レースはハクとコンビを組んだ谷口遼斗さんが優勝
    レースはハクとコンビを組んだ谷口遼斗さんが優勝
  • 記念撮影でガッツポーズを見せる谷口さん
    記念撮影でガッツポーズを見せる谷口さん
  • 表彰式では服部茂史騎手がプレゼンターを務めた
    表彰式では服部茂史騎手がプレゼンターを務めた
  • 参加者の皆さん
    参加者の皆さん

 5月5日、門別競馬場では浦河ポニー乗馬少年団によるポニーレース、「第7回浦河ジュニア・ジョッキー杯」が開催された。

 快晴のもと、本物の騎手さながらに勝負服をまとった8名の騎手が相棒のポニーと共にパドックへ登場した。今回参加した騎手は小学3年生から中学2年生の少年少女。出走馬はレース初経験となるウーブ(セン2歳)や常連のガンバレタロウクン(セン18歳)、サンジ(セン12歳)、ハク(セン11歳)などの面々がエントリー。どのポニーもよく調教されていて、大勢の観客を前に堂々とした姿を見せた。

 発走前は実際の競馬と同じくパドックを周回した。あちこちから“がんばれ”と声援が飛ぶ。第1回ジョッキーベイビーズの覇者・木村拓己さん(中学2年生)はキャリア豊富な一人で、まるで若手騎手を見ているかのようなたたずまいだ。何周か回って本馬場に入り、ダート300mのスタート地点へ移動。実力差を考慮し、ポニー3頭には距離のハンデが付けられた。

 午後1時15分、いよいよ電撃の1.5ハロン戦が幕を開けた。スターターは鮫川千晴さん(小学4年生)が務め、合図が出ると小さな人馬は勢い良く駆け出した。馬場いっぱいに広がった8頭は迫力満点の走りでゴールへとエンジン全開。陸上競技の100m走を見るかのようなスピード感で走り抜けた。レースを制したのはハクに騎乗した谷口遼斗さん(小学6年生)。メルモチャン(牝12歳)に騎乗した大池悠梨香さん(中学1年生)との競り合いを制し、ゴール板前、僅かに半馬身前に出た。勝ちタイム23秒0。 ポニーレースとはいえ、圧巻の速さに場内は沸いた。

 表彰式では、ホッカイドウ競馬の服部茂史騎手から参加者に記念品と参加賞が手渡された。優勝した谷口さんは、「優勝できて嬉しかった。将来は牧場を継ぎたいです。」と、力強くインタビューに答え、ギャラリーからは大きな拍手。2着の大池さんは、「僅かな差だったので、負けて悔しいです。」と、胸中を素直に答えた。

 今回のポニーレースで場内放送の解説を務めた浦河教育委員会・乗馬公園の上妻智さんはレースを振り返って、「騎乗した子供たちはしっかり馬の能力を引き出していたと思います。日頃の練習の成果が表れましたね。」と、笑顔を見せた。

 一昨年からのジョッキーベイビーズを機にポニーレースは全国的に活性化しており、子供たちが馬に興味を持つキッカケ作りとしてもポニーレースの役割は大きいだろう。この日のレースを見て刺激を受けた小中学生もいたのではないだろうか。今後もジュニアジョッキーとポニーによる熱戦の機会を楽しみにしたい。