道営3冠第1弾、北斗盃はパフォーマンスが優勝
4月29日、門別競馬場では第35回北斗盃(H2)[ヨハネスブルグ賞]が行われた。
2011年のホッカイドウ競馬開幕を飾る重賞は3歳3冠ロードの第1弾。ダ1200m戦に13頭がゲートインした。
1番人気は昨年の未来優駿・サッポロクラシックカップの勝ち馬ピエールタイガー。続いて、リリーカップの覇者でJRAの2歳500万下でも優勝しているラスワロフスキー。デビュー2戦の内容が濃いラビットファレルが3番人気の支持を集めた。冬の間に他地区へ移籍した馬も少なくないが、見どころのあるメンバーが揃った。
レースはレコード勝ちの実績を誇る快速ラスワロフスキーが逃げるも、スカイホークアイも果敢に先行し、淀みのない流れに。内枠を引いたピエールタイガーは好位のインで虎視眈々と隙を狙い、直線に入る。脚色良く抜け出したのは6番人気のパフォーマンス。グイグイ加速し、一気に他馬を置き去りにしていく。インからピエールタイガー、外からラビットファレルが追撃するもパフォーマンスに並ぶに至らず、一年ぶりの実戦で軽視されていた伏兵がファンの度肝を抜いた。2着にはラビットファレル、3着にピエールタイガー。ラスワロフスキーは馬体重の大幅減が響いたか、直線入り口で失速。あわやの惨敗を喫した。勝ち時計は1分13秒2。
一年前のスーパーフレッシュチャレンジ競走を勝ち、その後長期にわたって戦列を離れていたパフォーマンス。+38kgで登場した今回はパドックで雄大な馬体を見せ、ブランク克服ならと思わせるムードはあったが、経験豊富なライバル相手に堂々の勝ちっぷりだった。
騎乗した川島洋人騎手は表彰式のインタビューで、「追い切りもまずまず良かったし、経験馬相手がどうかだけでした。ハナにはこだわらず、前に馬を置いてレースを進めました。考えていた通りに運べましたね。使ったことで成長していくと思います。これからも一生懸命騎乗していくので、応援宜しくお願いします。」と、語った。息ぴったりのコンビが3歳の頂点を目指す。
パフォーマンスは日高町にある野島牧場の生産馬で、同牧場所有馬でもある。応援に駆けつけていた野島さんは、「びっくりしましたね。1勝馬は賞金的に使えなかったのですが、賞金の高いスーパーフレッシュチャレンジ競走を勝っていたこともあり、出走が叶いました。運もありますね。次も良いレースをして欲しいと思います。」と、喜びを語った。
本馬の母プラチナウィンクは盛岡で初勝利をあげた後、JRAで2勝。7歳になってホッカイドウ競馬に移り、58kgを背負って牝馬重賞を制すという離れ業を果たした。成長力十分の母の血と、本馬のキャリアの浅さを考えると、飛躍の可能性を感じずにはいられない。6月の北海優駿(ダービー)が楽しみになった。