ライディングヒルズ静内でグランドチャンピオン大会が行われる
4月3日、新ひだか町静内のライディングヒルズ静内では第2回グランドチャンピオン大会が行われた。この大会は同施設の長期乗馬大会企画、グランドチャンピオンシップシリーズ2010の最終戦で、約半年にわたる熱戦に決着をつける。
今大会には約30名が参加。春合宿に訪れていた北海道大学馬術部の学生も参加し、運営もサポートしていた。一時、強風を考慮して一部競技を屋内馬場で行ったが、青空のもと、新競技を含めた全9競技が行われ、人馬がのびのびと春風を切った。
午前中は馬場2課目、3課目とチーム対抗戦2競技が行われた。午後はジムカーナと障害飛越。間に人間が障害を飛越する「人間大障害」が行われ、馬場を全力疾走する姿が会場の笑いを誘った。障害飛越は50cm、80cm、100cmの設定で、最も高い100cmはやはり迫力十分。バーを落下させてしまう場面もあったが、どの選手も巧みな飛越を見せ、差のない勝負が繰り広げられた。
午後5時頃に表彰式があり、今大会の成績上位者にリボンと表彰状が授与された。大会MVPには6競技で優勝を決めた中村知世さん、ライディングヒルズ静内賞には樋口遥さんが選ばれた。
審判員を務めた関口知子さんは講評で、「競技を通じて、選手の皆さんから練習の成果が伝わってきました。グランドチャンピオン大会ということで、優勝候補の選手からは勝ちたいという意気込みをひしひしと感じ、中身も濃かったと思います。」と話し、選手の頑張りを称えた。
グランドチャンピオンシップシリーズの最終結果は多種競技で好成績を収めた中村知世さんに輝いた。前大会を1位で通過したものの、僅差で2位以下の選手が続いており、予断を許さない状況だったが、見事プレッシャーをはねのけた。優勝した中村知世さんに感想を伺うと、「嬉しいです。今回はシリーズ優勝がかかっていて、大会前は不安も感じていましたが、満足いく騎乗ができました。馬の力にも助けてもらった部分もありますね。優勝を機に、5月以降の試合に向けて弾みをつけたいです。もっと冷静に騎乗していくことが今後の課題ですね。」と、安堵の表情を浮かべていた。成績上位者にはテレビ、iPod、デジタルカメラなど豪華記念品も贈られた。
同乗馬施設・チーフインストラクターの田口真由美さんは大会を振り返り、「4月とはいえ、まだ気温が上がらない中での開催でしたが、事故もなく終えることができて良かったです。今回はグランドチャンピオンシップシリーズ最終戦ということで、優勝圏内にいた選手は期するものがあったようですね。外は少し寒かったですが、白熱した大会になったと思います。大会初の試み“人間大障害”も盛り上がりましたね。選手の皆さんには今後の大会へ向けて更に腕を上げて欲しいです。」と、語った。同施設の次の大会は夏の障がい者乗馬大会となる予定だ。
今大会では東日本大震災の復興を祈り義援金箱が用意され、大会参加者へ支援を呼び掛けた。集まったお金は震災で被災した馬、馬術関係者へと届けられる。
競技結果(競技、優勝選手、騎乗馬)
第1競技 馬場馬術競技2課目 樋口遥 ススム
第2競技 馬場馬術競技3課目B 中村知世 エルヴァージュ
第3競技 曳馬リレー 浦河チーム(井向、内田、塚田) ビワハヤヒコ
第4競技 こぼしちゃやーよ 少女チーム(中村、前川) ウイナーズマーチ
第5競技 ジムカーナ 中村知世 ビワハヤヒコ
第6競技 障害飛越競技(50cm) 中村知世 マイネルストーク
第7競技 Human Show Jumping(人間大障害80cm)
女子の部 中村知世
男子の部 日高修平
第8競技 障害飛越競技(80cm) 平順太郎 スリーオペレーター
第9競技 障害飛越競技(100cm) 中村知世 キャラメロG
第2回グランドチャンピオンシップシリーズ最終結果
第1位 中村知世 1082p
第2位 樋口遥 871p
第3位 本間準子 630p