第17回装蹄競技大会が行われる
秋に宇都宮で行なわれる全国装蹄競技大会の予選も兼ねた「第17回装蹄競技大会(主催・北海道日高装蹄師会)」が3月29日、北海道浦河町のJRA日高育成総合施設内軽種馬装蹄所で行なわれた。
「蹄なくして馬なし」と言われるほどに馬にとって蹄は大切な部分。アスリートである競走馬にとって、天然の靴であり、また第2の心臓であり、体全体を支える土台でもある。近年では、日本においても装蹄分野の発展がめざましく、生産、育成段階におけるフットケアは大きなテーマとなっている。
開会に先立ち、武田英二日高装蹄師会会長は「痛ましい災害があって、開催を中止しようかと思ったこともありますが、優秀な人材を全国大会に送り出すためにも開催を決めました。今日は日頃の成果を存分に発揮して全国大会に向けて頑張ってください」とあいさつし、昨年優勝した豊巻亮さんから優勝カップが返還されて、競技大会はスタートした。
競技項目は3つ。1本の鉄の棒から蹄鉄をつくる「単独造鉄」。1頭の馬の蹄と歩様をみて、どう削蹄していけばよいかを判断する「装蹄判断」。蹄鉄を作り、そして馬に装着する「装蹄」。
5人の選手たちは、燃え盛るコークスを前に汗をかきながらそれぞれ与えられたテーマをこなしていった。
結果は、3つの競技項目について、それぞれの部門賞と、総合得点で競われ、浦河町の大東正史さんがすべての部門賞で最高得点をマークし、総合優勝に花を添えた。上位4名は秋に宇都宮で行なわれる全国大会に出場する。