日高軽種馬農業協同組合の総代会が行われる
日高軽種馬農業協同組合の第40回総代会が3月18日午前、新ひだか町公民館・コミュニティセンターで行なわれ、22年度の決算及び23年度の事業計画などが話し合われた。
一般的に馬産地日高といえば北海道全体を指すケースが多いが、正確にいえば西は平取、日高町から東はえりも町まで。北海道の中央南西部に位置しており、日高山脈と太平洋に挟まれるように長く伸びる地域が旧日高支庁、現在は日高振興局の所管地区だ。約4800平方キロメートルの面積の中に平成22年12月現在で888の軽種馬生産牧場が同農協の組合員として登録されており、8000頭を超える繁殖牝馬が牧歌的な風景をかもし出している。
同農協では範囲が広大であるということと、組合員数が多いために総代制を採用している。
会に先立って行なわれた表彰式では日本中央競馬から地区別の団体表彰が行われ、日高地区トップはトランセンドやバシケーンなどを生産した新冠地区。続いて、エスポワールシチーやダノンシャンティの門別地区がそれぞれ表彰された。
また、日本軽種馬協会からは中央、地方のG1勝馬生産牧場に対してそれぞれ賞状と記念品が贈られ、同協会種牡馬バゴ産駒のビッグウィークで菊花賞(G1)を勝ったカントリー牧場に対しては同協会種牡馬の種付権利1頭分が寄与された。
冒頭、東日本大震災の被災者に対して1分間の黙祷が捧げられ、荒木組合長からも1日も早い復興と、亡くなられた方々に対して冥福が祈られた。組合長はエスポワールシチーやジャガーメイル、トランセンド、ビッグウィーク、ダノンシャンティ、スマートファルコン、フリオーソ、サマーウインド、ビッグロマンス、メルシーモンサン、バシケーンなどの日高産馬の活躍を称え、中央競馬、地方競馬、北海道市場などの概況にも触れた。
収支予算案や事業計画などの10の議題はすべて満場一致で可決、承認。組合員からは市場の運営などに対して意見が出され、有意義な時間となった。
また、日高軽種馬農業協同組合は、創立50周年の節目の年を迎え、各種記念式典などが計画されているという。会員数も減少の一途で、昨年度で種牡馬事業を停止。明るいニュースが少ないなかで、こうした行事をきっかけに反転攻勢を期待したい。