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日高女性軽種馬ネットワークが講演会を開催

  • 2011年03月17日
  • 「肢や蹄を学ぼう」をテーマに行われた講演会
    「肢や蹄を学ぼう」をテーマに行われた講演会
  • 講師を務めたJBBA田中弘祐装蹄師
    講師を務めたJBBA田中弘祐装蹄師
  • 講演会の模様
    講演会の模様

 日高女性軽種馬ネットワーク(高村洋子会長)では、15日、JBBA日本軽種馬協会静内種馬場研修室に同協会の田中弘祐装蹄師を招いて「肢や蹄を学ぼう」をテーマに講演会を行なった。

 田中弘祐装蹄師はJRA日本中央競馬会の美浦、栗東の両トレセンで活躍したほか、競走馬総合研究所や日本装蹄師会などで30年以上のキャリアを誇るベテラン装蹄師。肢蹄管理の観点から強い馬づくりにらつ腕を振るっている。

 今回は、初歩から学ぼうという女性グループの要請を受けて基本的なことから解説。ヒトとイヌとウマの爪のつくりの違いや蹄の部位による名称、あるいは蹄の成長するシステムから馬の肢勢やその判定基準、あるいはその治療方法などをわかりやすく説明した。

 また近年問題になっているクラブフットに関しては、その要因に①血統、②栄養バランス、③急成長、④放牧地条件などをあげ、発症のメカニズムや早期発見の大切さを説いた。

 また、生産牧場と密接な関係にある繁殖牝馬の蹄の管理に関しては「母馬の運動量が不足すると胎児や出産にも影響し、また出産後の仔馬の運動量とも大きく関係する」とその大切を説明した。

 講義終了後には「白い爪と黒い爪では白い爪の方が弱いと言いますが、本当ですか」「砂のぼりの原因と予防方法について」「手入れの順番について」などと質問が相次いで関心の高さをうかがわせた。これらの質問に対して田中装蹄師は「色の違いで、組織的には変化はない」「常に蹄を清潔にすることが大切」「とくに裏堀は大切」などと答えた。