馬産地ニュース

サクラチトセオーが新和牧場へ移動

  • 2011年01月25日
  • 新和牧場へ移動したサクラチトセオー
    新和牧場へ移動したサクラチトセオー
  • 久々の馬運車に少し後ずさり
    久々の馬運車に少し後ずさり
  • スタッフに見送られ新天地へと旅立って行った
    スタッフに見送られ新天地へと旅立って行った

 1995年の天皇賞(秋)(G1)を制し同年のJRA賞最優秀5歳以上牡馬に選出されたサクラチトセオー(牡21歳、父トニービン)が1月21日午後、繋養されていた新ひだか町のレックススタッドを退厩。今後は同町にある新和牧場へ移り種牡馬生活を続ける。

 サクラチトセオーは父トニービン、母サクラクレアー、母の父ノーザンテーストという血統。半妹にエリザベス女王杯(G1)優勝馬サクラキャンドル、金鯱賞(G2)、宝塚記念(G1)2着など重賞4勝をあげているサクラメガワンダーの母、サクラメガなどがいる。

 体質の弱さから2~3歳時は5戦のみながら、NHK杯(G2)3着、日本ダービー(G1)にも出走を果たし、古馬になってから真価を発揮。天皇賞(秋)(G1)を含め重賞4勝、21戦9勝の成績を残し1996年に種牡馬入り。

 当初は静内スタリオンステーションで繋養されていたが、同スタリオン閉鎖に伴い2005年シーズンからレックススタッドへ移動している。初年度産駒からラガーレグルスが父を彷彿とさせる切れ味でラジオたんぱ杯3歳S(G3)を制覇。3年目の産駒となるナムラサンクスが3400mのマラソンレース、ダイヤモンドS(G3)を制するなど個性豊かな産駒を送り出した。

 午後2時、久しぶりに見る馬運車に少し戸惑う仕草もみせたが、スタッフに促されゆっくりと乗り込んだ。手綱を渡したスタッフは「もう21歳だけどこれからも種牡馬を続けられるのは幸せなこと。生まれ故郷に帰るようなものだし、元気でいて欲しいですね」と笑顔で見送った。