桜花賞馬レジネッタが故郷で繁殖入り
08年の桜花賞(Jpn1)、10年の福島牝馬S(G3)を制したレジネッタ(牝6歳、父フレンチデピュティ)が、故郷でもある安平町の追分ファームに戻り、母となる準備をはじめている。
レジネッタは父フレンチデピュティ、母アスペンリーフ、母の父サンデーサイレンスという血統。07年9月の札幌でデビュー。1番人気で10着という結果だったが、続く未勝利戦を快勝。自己条件から堅実にステップアップをはかり、フィリーズレビュー(Jpn2)3着で桜花賞への切符を手に入れると、桜花賞(Jpn1)では12番人気という低評価を覆し優勝を果たした。競走成績は28戦4勝。総獲得賞金は2億7390万4000円。
昨年12月29日、暮れも押し迫った牧場に大輪の花を咲かせた生産馬が帰って来た。「大人になって帰って来た、という印象ですね。競馬場ではチャカチャカして神経質だったと聞いていたのですが、雰囲気でわかるのか戻ってからはとても落ち着いていて、優しい顔に変わってきました」と吉田正志さん。
宇治田原優駿ステーブルで同馬に跨がり、休養期間を支えた藤井周さんは「この馬と出逢ったのはまだ未勝利の頃でしたが、馬運車を降りて来る姿を見て“こんな奇麗な馬は見た事がない”と衝撃を受けました。これがきっとG1馬なんだと感じ、桜花賞(Jpn1)を勝ったときは彼女に相応しい勲章だと思いました。人間から見てもとても美人で、牡馬たちからもモテモテでしたよ」とエピソードを明かしてくれた。
吉田正志さんは「初年度の配合相手はまだ未定ですが、母のアスペンリーフはしつけに厳しい教育ママタイプなので、レジネッタがどんな子育てをするか、どんな子供を送り出してくれるのか、楽しみは尽きないですね」と声を弾ませた。