サクラユタカオーのお別れ会が行われる
11月23日に新ひだか町の乗馬施設「ライディングヒルズ静内」で老衰のため亡くなったサクラユタカオーのお別れ会が18日、二十間道路エントランス広場に隣接する桜舞馬公園で行われた。
雪の中行われたお別れ会には関係者やファンら約30人が参列。馬魂碑へ鬣が納められたあと馬頭観音寺山口住職の読経、参列者を代表してお別れ会実行委員長の酒井芳秀新ひだか町長、サクラユタカオー会代表服部和則氏、生産者の藤原悟郎氏が献花を行い、同馬を偲んだ。
弔辞を述べた日高獣医師会顧問であり、同馬を幼少時代から知る主治医の中島滋さんは「栗毛のテスコボーイ産駒は走らないと言われていた時代に生まれた馬ですが、生まれた時から独特の雰囲気を持っている馬でしたね。とても賢く、顔見知りの人間が近づくと“ニンジン頂戴”と前脚を上げてアピールしたり、カメラを向けるとポーズを取ったり、とても愛らしい馬でした。眼底腫瘍を患ってからも凛とした強さはそのままで、誇りを失わず気丈に病気と闘っていました。最期は眠るように旅立って行ったことが救いです」と思い出を振り返った。
新ひだか町長からの感謝状を受け取った生産者藤原悟郎さんは「ユタカオーは性格、馬格、競走成績、種牡馬成績、どれを取っても僕にとって教科書のような存在。今現在でもユタカオー以上の馬を生産できたとは思えないし、これからも出逢うことはないでしょう」とホースマンとして送り出した最高の生産馬に敬意を表した。
なお、同馬の墓誌は桜舞馬公園内に来年4月初旬に建立される予定。