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キングカメハメハが内国産種牡馬のJRA年間勝利数を更新

  • 2010年11月29日
  • 内国産種牡馬のJRA年間勝利数を更新したキングカメハメハ(2010年6月撮影)
    内国産種牡馬のJRA年間勝利数を更新したキングカメハメハ(2010年6月撮影)
  • JRA通算300勝はサンデーサイレンスに次ぐスピード記録(2010年6月撮影)
    JRA通算300勝はサンデーサイレンスに次ぐスピード記録(2010年6月撮影)
  • 今シーズンは266頭に種付け。まさに記録尽くめの2010年となった(2010年種牡馬展示会時撮影)
    今シーズンは266頭に種付け。まさに記録尽くめの2010年となった(2010年種牡馬展示会時撮影)

 JRAサイアーランキングのトップを走るキングカメハメハ(牡9歳、父キングマンボ)が11月21日、新たな記録を樹立した。

 京都競馬第6日4レースの2歳未勝利戦(芝1600m)において、産駒のグラッツィア(牡2歳、栗東・角居勝彦厩舎)が優勝。この勝利でキングカメハメハはJRA年間158勝を達成。1953年にクモハタが記録した年間157勝を抜き、内国産種牡馬のJRA年間勝利数の新記録を樹立した。また、この日は新記録に先駆け東京競馬2レース2歳未勝利戦(芝1600m)でマヒナ(牝2歳、美浦・勢司和浩厩舎)が勝ち、JRA通算300勝も達成。種牡馬デビュー2年5か月での300勝達成は、サンデーサイレンスの2年11か月を抜くスピード記録となった。

 キングカメハメハは史上初めてNHKマイルC(G1)、ダービー(G1)を制した変則二冠馬。05年に種牡馬入りすると、初産駒がデビューした08年はJRA2歳新種牡馬と2歳総合のダブルタイトルを獲得。昨年はアパパネ、ローズキングダムでJRA2歳G1レースを制し、史上初めて牡牝の2歳チャンピオンを送り出す活躍を見せ、2年連続でJRA2歳総合チャンピオンサイアーに輝いた。

 今年はアパパネが牝馬三冠を達成するなど活躍。JRA種牡馬総合でも2位以下に8億円余の差を付け、首位をひた走っている。種牡馬としての評価もうなぎ上り。今年は266頭もの種付頭数を記録し、国内最多種付頭数の新記録を作った。

 JRA年間勝利数の記録は04年にサンデーサイレンスがマークした328勝。この数字には及ばないが、57年ぶりの記録更新にキングカメハメハを管理する社台スタリオンステーションでは「芝ダートを問わず走る産駒を出してますね。サンデーサイレンス牝馬との相性も良く頼もしい限りです」。このまま行けば94年のトニービン以来となる非サンデーサイレンス系のリーディングサイアー誕生となることから、「新たな時代を自らの力で築いてほしい」とエールを送っている。