ディープインパクトがJRA2歳新種牡馬の勝ち馬頭数記録を更新
今年、初年度産駒をターフに送り出したディープインパクト(牡8歳、父サンデーサイレンス)が、期待通りの活躍を見せている。
11月21日の京都競馬第6日2レースの2歳未勝利戦(ダート1800m)において、ボレアス(牡2歳、栗東・吉田直弘厩舎)が4馬身差で快勝。この勝利でディープインパクトは26頭目の勝ち馬を誕生させ、アグネスタキオンが2005年に記録した25頭を抜き、JRA2歳新種牡馬勝ち上がり頭数の新記録を達成した。
ディープインパクトの快進撃が止まらない。今年のJRA2歳新馬戦は6月19日に、阪神、福島、函館で一斉に開幕。2周目の26日、福島の新馬戦でサイレントソニック(牝2歳、美浦・国枝栄厩舎)が初勝利を挙げると、翌27日にも福島でヒラボクインパクト(牡2歳、美浦・国枝栄厩舎)が勝ち、早くも“両目”を開けた。
その後も順調に勝ち馬が誕生し、10月からは毎週のように勝ち星を加算。11月13日の東京6レースでターゲットマシン(牡2歳、美浦・宗像義忠厩舎)が24頭目の勝ち馬となり、アグネスタキオンの記録に王手をかけると、20日の京都6レースでリトルダーリン(牝2歳、栗東・角居勝彦厩舎)であっさり記録に並び、翌21日のボレアスで新記録を更新した。さらにこの日はスマートロビン(牡2歳、栗東・松田国英厩舎)、サトノオー(牡2歳、美浦・藤沢和雄厩舎)、アドマイヤコリン(牡2歳、栗東・橋田満厩舎)と4勝の固め打ち。勝ち馬29頭で30勝となり、サンデーサイレンスが94年に記録した勝ち鞍30勝(勝ち馬20頭)のJRA2歳新種牡馬の勝ち鞍記録にも並んだ。
06年に種牡馬入りしたディープインパクトの初年度は215頭に種付け。152頭が生産され、147頭が血統登録されている。先週までにデビューした産駒は58頭で、その半分の29頭が勝利。勝ち馬率も5割を数える驚異的な数字を記録している。
勝ち馬頭数の新記録と勝ち鞍数のタイ記録にディープインパクトを繋養する社台スタリオンステーションは「良い繁殖、良い厩舎、良い騎手など、環境に恵まれたお陰」と謙遜。「産駒は決して大きくないですが、アスリートとしての資質があるのでしょうね。マラソンの小出監督ではないですが、走るのが好きなんでしょうね。まだ、2/3の産駒がデビューを控えているので、これからが本当に楽しみです」と讃えていた。