札幌馬主協会主催の馬産地懇談会が開催
JRA馬主組織のひとつ、社団法人札幌馬主協会(岩本允会長)主催の馬産地懇談会が11月15日、新ひだか町の静内ウエリントンホテルで開催された。馬産地懇談会は今年で7回目。会員の7割が生産者という同馬主協会では、2002年から生産地で行っている。
岩本会長は「今年は札幌競馬場でアジアウイークが開催され、海外の馬主が産地に訪れ、馬を購買していったと聞きました。今後もアジアウイークを継続して開催できるよう、JRAにお願いしていきたい」と挨拶。懇談会ではJRA競走馬総合研究所の楠瀬良次長による講演が行われた。
楠瀬次長は馬の心理学・行動学の第一人者。数々の著書や競馬雑誌、月刊「優駿」などでその成果を発表している。この日は「競走馬の心を探る」をテーマに講演。長年の研究成果を基に、「幼駒の教育」「育成期の放牧地」「鞍馴致スケジュール」についてアドバイスした。
講演の中で楠瀬次長は「落ち着いた馬は強い」と言及。採血や体重測定などにおいて、抵抗しないでおとなしい馬のほうがレースでの着順も良いというデータを示した。また、放牧地は正方形に近く、1頭より3頭以上で放牧するほうが「安全で運動量も増える」と話した。
講演後は会場を移し立食懇談会を開催。宮永雅己副会長の乾杯を音頭に、会員相互の親睦を深めた。