門別競馬場でギルガメッシュの引退式が行われる
11月3日、門別競馬場では2007年のブリーダーズゴールドカップ(Jpn2)優勝馬ギルガメッシュ(三石ファーム生産)の引退式が行われた。
ギルガメッシュは父サクラローレル、母ギルガドールという血統の7歳牡馬。通算成績は44戦10勝で、ブリーダーズゴールドカップ(Jpn2)ほか、北海優駿、ステイヤーズカップなど重賞5勝を挙げる活躍を遂げた。2歳のデビューから7歳まで息長く走り、重賞戦線を盛り上げた。
引退式は当日午後6時15分頃、ウイナーズサークルにて始まり、駆け付けたファンはギルガメッシュの競走馬としての最後の雄姿を目に焼き付けた。
ギルガメッシュを支えてきた関係者は一様に安堵の表情を見せていた。栄えある場所には原口輝昭オーナー、管理した角川秀樹調教師、田川桐彦厩務員、重賞制覇のパートナーを務めた齊藤正弘騎手が並び、花束が贈られた。自慢の勲章であるブリーダーズゴールドカップ優勝レイも展示され、改めてその功績を称えてあたたかい拍手が送られた。
ギルガメッシュは青いメンコを付けてゆっくりとウイナーズサークルに姿を見せた。道営ファンにはおなじみの栗毛の馬体はピカピカに磨きあげられていた。「北海道地方競馬 優秀馬」と記された特製のレイをかけ、関係者と共に記念写真に収まった。
引退式を終え、ギルガメッシュの生産者・三石ファームの原口さんにお話を伺うと、「この馬は脚が曲がっていて、調教をセーブしながらレースに使っていたのですが、厩舎の皆さんのケアのおかげで重賞を勝つまでの馬になってくれました。思い出のレースはやはりブリーダーズゴールドカップです。運もありましたが、大きなレースを勝てて本当に嬉しかった。引退となると寂しい気持ちです。今はただ“ご苦労さま”と言いたいです。」と、胸の内を語った。
ギルガメッシュは11月7日、北海道江別市にある酪農学園大学に移動。今後は同大学馬術部の乗用馬として第2の馬生をスタートする。