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瑞穂賞はカゼノコウテイが重賞初V

  • 2010年10月25日
  • 早め先頭から力強く押し切る
    早め先頭から力強く押し切る
  • パドックでのカゼノコウテイ
    パドックでのカゼノコウテイ
  • 坂下騎手は今年重賞2勝目を飾った
    坂下騎手は今年重賞2勝目を飾った
  • 喜びの口取り
    喜びの口取り
  • 優勝馬関係者の皆さん
    優勝馬関係者の皆さん

 10月19日、門別競馬場では道営記念(H1)に向けての前哨戦、瑞穂賞(H2)[ダンスインザダーク賞]が行われた。

 今年は岩手から2頭の参戦を含めた14頭がゲートイン。距離はダート1800m。昨年の道営記念馬・コパノカチドキを筆頭に、ホッカイドウ競馬転入後3連対中のオネストジョン、今季ステイヤーズカップ(H1)を勝って勢いに乗るマキノスパークらが人気を集めた。

 レースは1番枠を利してマチカネノワキが逃げ、ミスティックダイヤが2番手を追走。オネストジョンも先行し、4番人気のコパノカチドキは中団につけた。4コーナーに入ると好位の内にいたカゼノコウテイが手応え良く進出し、早々と先頭へ。直線でも加速は増し、坂下騎手の豪腕に応えて他馬を突き放し、見事初重賞制覇を飾った。2着には後方待機策から末脚を生かしたマキノスパーク、3着には紅一点の人気薄マチカネオイカゼが入った。

 フィニッシュでは高々とガッツポーズを見せた坂下秀樹騎手。41歳ベテランはまだまだ健在だ。表彰式のインタビューでは、「前々の競馬をしたいと考えていました。馬の力を信じて早めに仕掛けました。最後まで手応えはあったし、直線で遊ぶところがありながらもよく伸びてくれました。これからも一生懸命頑張りますので、応援宜しくお願いします。」

と、話した。管理する山田和久調教師にとっては開業7年目、待望の重賞Vとなった。

 カゼノコウテイは日高町の槇本牧場のオーナーブリーディングホース。現在、カゼノコウテイの半弟サマーウインドも地方交流重賞を連勝中で、来るダート短距離決戦・JBCスプリント(Jpn1)でも有力視されている。この日、門別競馬場に応援に駆け付けた槇本さんは、

「重賞を勝てて大変嬉しいです。次もまた手ごわい相手と戦うことになるでしょうが、今後に期待が膨らむ強い内容でしたね。弟のサマーウインドと共に大舞台が楽しみになりました。」と、喜びを語った。兄弟揃って秋の重賞戦線をにぎわせてくれそうだ。

 カゼノコウテイの母シンウインドは重賞2勝の活躍馬で、オグリキャップが勝った安田記念(G1)では4着に善戦した。今年に入って産駒2頭が重賞ウイナーとなり、母としてもその名を広めている。優れた能力を受け継ぎ、砂上を舞台に新風を起こすこの兄弟に今後も注目だ。