馬産地ニュース

ノースクイーンCはショウリダバンザイが差し切る

  • 2010年09月27日
  • ショウリダバンザイ、返し馬の様子
    ショウリダバンザイ、返し馬の様子
  • 1周目スタンド前を走る各馬
    1周目スタンド前を走る各馬
  • ショウリダバンザイが差し切りV
    ショウリダバンザイが差し切りV
  • 喜びの口取り
    喜びの口取り
  • 優勝馬関係者の皆さん
    優勝馬関係者の皆さん

 9月21日、門別競馬場では第9回ノースクイーンカップ(H2)[ゴールドアリュール賞]が行われた。このレースは今年から始まった世代別牝馬重賞シリーズ「GRANDAME-JAPAN」の一戦で、上位に入れば高いシリーズポイントが加算され、ボーナス賞金獲得に近づく。

  今年は大井から1頭、笠松から3頭を迎えた13頭がゲートイン。人気は浦和の桜花賞(S1)の勝ち馬ショウリダバンザイ、一昨年のエーデルワイス賞(Jpn3)を制した実績馬で、今季の門別戦ではオール連対中のアンペア、これまで14戦10勝という成績で底を見せていない上がり馬ライネスゴルトに集まった。他にも、東海ダービー(SP1)の優勝馬エレーヌ、遠征経験豊富なトウホクビジンなど、牝馬重賞の常連が顔を揃えた。

  レースはダート1800m戦。昨年の優勝馬アースファイヤーがハナを切り、アンペアが2番手。ショウリダバンザイは5番手の好位からレースを進め、ライネスゴルトが中団でじっくりと我慢する展開。淀みのない流れの中レースは進み、最後の直線に向くと7、8頭が固まり、混戦を呈した。直線半ば、馬場の真ん中からライネスゴルトが鋭く伸びたが、勝負所で行き場を探りあぐねていたショウリダバンザイが空いた内に進路をとると、素晴らしい瞬発力で差を詰め、前を行く馬を次々に交わして見事に突き抜けた。この日は馬場の内を通った馬が有利な傾向があったものの、1番人気に応える鮮やかな勝ちっぷりだった。2着はライネスゴルト、3着には笠松のトウホクビジンが入った。

  ショウリダバンザイに騎乗した服部茂史騎手は表彰式のインタビューで、「最後の直線で前がつかえたのですが、内が空いたのでそこをつくしかないと思いました。よく伸びてくれましたね。道中は流れが早いと思いましたが、大井でもまれてペース慣れしている馬なので、心配はありませんでした。良い背中を持っているし、自信を持って乗りました。これからも応援宜しくお願いします。」と、振り返った。服部騎手はステイヤーズカップ(H1)のマキノスパークに続き、今年2つ目の重賞制覇。ノースクイーンカップ(H3)は昨年に続いての連覇となった。

  ショウリダバンザイは浦河町の山口義彦さんの生産馬。門別競馬場に応援に駆け付けた山口さんは、「昨年のエーデルワイス賞の時にも門別競馬場まで来て応援していたのですが、その時は負けてしまって残念でした。今回は目の前で勝ってくれて本当に嬉しいです。母馬は元気で、今年はワイルドラッシュの仔を受胎しています。」と、目を細めて語っていた。

  デビューの地・門別競馬場で一回り成長した姿を見せたショウリダバンザイ。「GRANDAME-JAPAN」シリーズ優勝候補の1頭としてこの秋も注目の存在だ。