新種牡馬重賞勝ち上がり第1号はテレグノシス
まさに父ゆずりの豪脚。新ひだか町のレックススタッドにけい養されている新種牡馬テレグノシス産駒のマイネイサベル(牝2歳、美浦・水野貴広厩舎)が新潟2歳S(G3)に優勝し、テレグノシス(牡11歳、父トニービン))は2010年度フレッシュマンサイアーとして、重賞勝ち第1号となった。
フレッシュマンサイアーはファーストシーズンサイアーとも呼ばれ、いわゆる「種牡馬1年生」。いずれも意味は同じで初年度産駒をデビューさせたばかりの種牡馬のことをさす。
毎年、多くの種牡馬を迎え入れる生産地では、フレッシュな種牡馬に良質の繁殖牝馬を配合する傾向が強く、そうして生まれた仔馬たちは生産者はもちろん、馬主、調教師、またはエージェントなどからも、とくに注目される。種牡馬ランキングでも「総合」「2歳」のほかに新種牡馬だけを集計して発表するケースが多く、そのためPOGなどでは、新種牡馬だけを狙う戦術があるほどだ。
2010年シーズンは不敗の三冠馬ディープンパクトはじめ、欧州のG1連勝記録を持つロックオブジブラルタルや、国内で唯一ディープインパクトを負かしたハーツクライなどのビッグネームが揃ったが、それらを抑え産駒が重賞を制したのがテレグノシスだった。
テレグノシスは1999年社台ファームの生産馬。父トニービン、母メイクアウイッシュ(その父ノーザンテースト)。現役時代は杉浦宏昭厩舎に所属し、豪快な追い込みを武器に、NHKマイルC(G1)、毎日王冠(G2)、京王杯スプリングC(G2)に勝ち、安田記念(G1)2着、マイルチャンピオンシップ(G1)3着、フランスのジャック・ル・マロワ賞(G1)3着とトップマイラーとして活躍した。