馬産地ニュース

サンライズマックスに半弟が誕生

  • 2010年09月15日
  • グリーンヒルマック2010~1
    グリーンヒルマック2010~1
  • グリーンヒルマック2010~2
    グリーンヒルマック2010~2
  • グリーンヒルマック2010~3
    グリーンヒルマック2010~3
  • グリーンヒルマック2010~4
    グリーンヒルマック2010~4
  • 離乳後は他の1歳と一緒に放牧されている
    離乳後は他の1歳と一緒に放牧されている

 2007年の中日新聞杯(Jpn3)、2008年のエプソムカップ(G3)、2009年の小倉大賞典(G3)と重賞3勝を挙げ、中長距離で活躍中のサンライズマックス(牡6歳、父ステイゴールド)の母グリーンヒルマック、今年は3月29日にアドマイヤムーン産駒の牡馬が誕生している。

 本馬の父アドマイヤムーンは宝塚記念(G1)、ジャパンカップ(G1)の他、海外で行われたドバイデューティフリー(G1)とG1レースを3勝したほか、札幌2歳ステークス(G3)、共同通信杯(G3)、弥生賞(G2)、札幌記念(G2)、京都記念(G2)を優勝。通算17戦10勝の成績を挙げ、2008年より日高町のダーレー・ジャパンスタリオンコンプレックスにて種牡馬入り。初年度138頭、2年目195頭と人気を集め、今年が種牡馬3シーズン目となる。

 本馬の母グリーンヒルマックはJRA13戦未勝利の成績だったが、父が凱旋門賞馬ダンシングブレーヴ、母が東海公営で活躍した女傑マックスフリートという血統から繁殖入り、初仔からサンライズマックスを送り出し、今年生まれた本馬は6番仔となる。

 グリーンヒルマック~マックスフリート~ヒカリホマレ~ヒカルオーバー~ホマレタカイと連なる血統は、ヒカル牧場の至宝とも言える血脈。祖母のマックスフリートは東海地区で23戦15勝、1歳違いの半弟マックスブレインは57戦21勝、同時期に姉弟で東海地区の重賞を総なめにした他、8歳下の半弟ナリタホマレはダービーグランプリ(G1)、オグリキャップ記念(G2)を優勝。マックスフリート自身もマーキュリーカップ(G3)、白山大賞典(G3)と重賞2勝したミラクルオペラや、三冠馬ナリタブライアン産駒としてJRA初勝利を挙げたディープインサイドらを送り出している。遡ればホマレタカイの仔、ヒカルタカイが1967年の南関東三冠馬に輝いた後、移籍したJRAでも1968年の天皇賞(春)、宝塚記念を制しているなど、一族からは本当に多くの活躍馬が出ている。

 「兄のサンライズマックスや、1歳の姉(父ステイゴールド)は血統のせいか気性が激しかったですが、この仔は性格が素直で大人しいですね。現時点ではちょっと馬体(の幅)が薄い気がしますが、離乳したこれから先、しっかりと草を食べれば立派な身体になってくれるでしょう」と語ってくれたのはヒカル牧場の吉田清孝さん。馬の主食となる放牧地の牧草にこだわりを持って馬を育てているそうだ。

 近々、正式にヒカル牧場を父の忠夫さんから引き継ぐこととなった清孝さんは「サンライズマックスの昨年の天皇賞(春)(G1)は本当に惜しい4着(0.3秒差)でした。祖父が生産したヒカルタカイが天皇賞(春)を制しているので、この一族でG1を勝ちたいですね」と力強く語ってくれた。若き生産者と生産馬のこれからの活躍に期待したい。