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ボンネビルレコードに半妹が誕生

  • 2010年09月13日
  • ダイワスタン2010~1
    ダイワスタン2010~1
  • ダイワスタン2010~2
    ダイワスタン2010~2
  • ダイワスタン2010~3
    ダイワスタン2010~3
  • 母のダイワスタンと当歳
    母のダイワスタンと当歳
  • 放牧地の様子
    放牧地の様子

 2007年の帝王賞(Jpn1)、2008年のかしわ記念(Jpn1)とダートG1を2勝したボンネビルレコード(牡8歳、父アサティス)の母ダイワスタン、今年は4月7日にグラスワンダー産駒の牝馬が誕生している。

 本馬の父グラスワンダーは米国産の輸入馬。デビュー4連勝で朝日杯3歳ステークス(G1)を勝ちJRA賞最優秀3歳牡馬(現在の最優秀2歳馬)を受賞した。4歳春に骨折し半年間の休養を挟んだ秋は古馬戦線に挑戦、復帰戦の毎日王冠(G2)ではサイレンススズカの5着に敗れたが、年末の大一番、有馬記念(G1)では古馬や同期のクラシックホース(セイウンスカイ)を破って優勝、翌年の宝塚記念(G1)、有馬記念(G1)も優勝し、「グランプリレースの三連覇」を達成した。レース中の骨折で6着となった2000年の宝塚記念(G1)を最後に引退、種牡馬入りした。通算成績15戦9勝。

 2001年より社台スタリオンステーションにて種牡馬入りすると、以後は毎年コンスタントに活躍馬を送り出している。初年度産駒のマルカラスカルが中山グランドジャンプ(JG1)、中山大障害(JG1)と障害G1を勝った他、オースミグラスワンが新潟記念(G3)を2勝。2008年にはスクリーンヒーローがジャパンカップ(G1)、セイウンワンダーが朝日杯フューチュリティステークス(Jpn1)を勝ち、待望の平地G1馬を送り出した。2007年よりブリーダーズスタリオンステーションに移動しているが、現在も毎年100頭近い繁殖牝馬を集める人気種牡馬となっている。

 本馬の母ダイワスタンは1989年生まれの21歳。未出走で繁殖に入り、幾つかの牧場を経て1999年より日高町の浜本幸雄牧場にて繁殖生活を送っている。18年間に15頭の産駒が誕生しているが牝馬が12頭も生まれている。9番仔のボンネビルレコード以降に生まれた6頭も全て牝馬だ。

 「母のダイワスタンは来たばかりの時はきかない馬だったけど、年も取ったし大人しくなりました。牝馬が多いですが、仔出しはいいですよ。ボンネビルは男馬だったからキツイとこもありましたが、当歳は聞き分けのいい仔ですね」と語ってくれたのは生産者の浜本幸雄さん。8月に82歳の誕生日を迎えた幸雄さんだが、現役バリバリでご家族(奥様と娘さん)と一緒に牧場を営んでいる。

 今年の春、ボンネビルレコードは中央競馬から古巣の大井競馬場へと移籍した。8歳という年齢なだけに半信半疑だったが、転入緒戦の大井記念(S2)で2着と健闘、帝王賞(Jpn1)では中央地方の強豪を相手に3着に入り古豪健在を見せつけた。この頑張りには幸雄さんも感無量だったそうだ。

 「ダイワスタンの後継牝馬は(8番仔の)アーバンライナーが牧場に戻って来ていますが、他の牝馬は売ってしまったので帰って来ません。1歳(父サクラバクシンオー)か、当歳のどちらかを牧場に残したいですね」と語る幸雄さん、ボンネビルレコードら生産馬の頑張りに応えて、まだまだ元気に牧場を続けて貰いたいものだ。